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ダム日記4(不信の元)←  1995年 2月 22日  →ダム日記6(ダムはクリーンか?)

∞∞ダム日記5(本当の川)∞∞

2月22日

開いてくださって有難うございます。「ダム日記」ダムで検索できます。末
永く宜しく。

<<私たちが持っている「ダム」に対するもう一つの誤解>>

ダムは「不必要」である、ということに関しては、まだまだご説明しなくて
はいけないことが山ほどあるのですが(口がムズムズするくらい)、その前
に今日は、私たちが持っている「ダム」に対するもう一つの誤解の大まかな
話をします。

私はこの問題に取り組むずっと以前、水力発電は「クリーンエネルギー」で
あると考えていました。環境を汚さない。タービンを回す間、川から水を借
りてそれを元に戻す。何とも安全で、安価で、再利用が利く。空気も汚さな
い。廃棄物もでない。公害も起きない。ダムに沈む村に住む人が可愛そうだ
けれど、それは仕方がない。誰かが犠牲にならなくてはならない。正直言っ
て、これが私の持っていた「ダム=水力発電」へのイメージでした。

これは大きな誤解です。

雨が降って、川を下り、海に帰り、蒸発し、雲になって、雨となって戻ると、
川を水循環の通路として考える。これは川の一面でしかなく、大きな、かつ
恐ろしい間違いです。

生まれて初めて自然の川で泳いだ時、私は初めて「川」に出会いました。
淵間際の激流に流されないように、必死で手足を漕ぎ、恐怖心一杯で上流に
向かって泳いだ時。少し行くと瀬があって、その流れを利用して顔だけ出し
て淵へ向かって猛スピードで流される時。どわぁーんと、淵に投げ出されて
プカプカ漂う時。足で歩いて渡れるくらいに浅くなった所を流れに足を取ら
れないよう、石の上で滑らないようソロソロ、ジャブジャブと向こう岸へ渡
ったとき。

同じ川なのに温度も違えば、速さも深さも違う。色も違う。きっと魚にとっ
ては匂いも違う。
あぁ、これが川だったのか。

残念ながら、この体験をしたのは、私の国ニッポンではありません。それが
とても悔しかった。山と川と森の国に生まれたのに、私は川を知らなかった。
相当に悔しくて、悔しくて、悔しかった。

川が違えば景色も違う。植物も違う。動物も違う。
よく鮭や鰻が生まれた川に戻ってくる話しを凄いというけれど、そして確か
に凄いけれど、でも、こんなに違うのだから、戻ってこれて当たり前だよな
ぁ、と思うくらい、川は一本一本違う。

所詮、多摩川のような川しか見ていない人は分かりっこない。
「川」を見に行ってください。本物の「川」を。木頭(きとう)村を流れる
那賀(なか)川は本物です。青く透き通った水、あれは本物の川です。
「東京の水道水より美味しいです」(木頭村長談)

いつもにもまして、本日は主観的な日記になってしまいました。
このダム日記を読んでくださる方に、理論づくで納得していただけるよう、
できるだけ中立性を目指して書いていきたいと思いますが、時々主観や感性
でしかとらえることのできない内容も混じるかと思います。

次回は「なぜダムがクリーンではないか」という根拠を、できたら例をあげ
てお話ししたいと思っています。

まさのあつこ

追伸 メールでコメント、質問などをいただくことがありますが、ダムに関
する限り、いづれ、その解答は、この「ダム日記」の中でマイペースでさせ
ていただきたく思います。ご理解ください。