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∞∞ダム日記21(雨と山と川)∞∞

3月25日(東京は雨)

雨が降ると、土が地表から流れ出て、低い方へ低い方へ移動します。地球は
どんどん、その姿を変えています。
川は山の通り道。山の生まれた海に帰る道。

【骨折れ損のくたびれ儲け でも誰かが儲けている】
それをアリンコ人間が止めようとするのが砂防事業です。
山から崩れて落ちてくる土砂をせき止めて、川やダム、湖に流れ込まないよ
うにすること。

しかし、山を全面コンクリート張りにでもしない限り土砂は止るものではあ
りません。恐ろしいのは、それに近い傲慢さと愚かさで砂防事業を行ってい
るのではないかということ。

崩れるものは崩れるままに。崩れる所に人が住まなければいい。昔からの知
恵を無視して技術に頼るのは愚行。先人の犠牲は生かさねば。

その愚行をあざ笑うかのごとく、百年に一度の洪水を防ぐと建設省が豪語す
るダムはせいぜい40〜50年で満杯になる。おおいなる矛盾。
例1:高知県物部川の永瀬ダム、18年で百年分の計画堆砂量を突破
例2:天竜川の泰阜ダム、平岡ダム、貯水容量の80〜90%まで堆砂

そうしてできた貯水ダム2,500基。砂防ダム47,991基。
なぜ、そんなに沢山あるか?
土砂に埋まっては、上流にもうひとつ、さらにもう一つと作っていくからで
す。

【砂防事業というイタチごっこの値段】
このイタチごっこに、私達の税金がどれだけ費やされているか。

数字の読み方が全くわかりません。出所は「河川便覧1992」。
沢山の数字が上がっていますが、いくら眺めても、足しても、引いても、そ
の数字同士の関係が分かりません。説明もありません。おそらく以下に挙げ
る砂防事業費の総計が、その値段になるのだと思います。(違っていたら、
建設省の方連絡くださいね〜!)

やや注目していただきたいのは、何がどうあれ、毎年、決まった額が定規で
計ったような正確さで出ていっている(砂防事業が行われている)というこ
とです。

砂防事業費の推移(単位:千円)
平成1 288,082,911円
平成2 288,346,396円
平成3 289,658,149円

直轄砂防事業投資額(単位:千円)
平成1 49,077,532円(21,882,475円)
平成2 48,319,486円(23,333,910円)
平成3 47,753,275円(24,133,800円)
( )外書は直轄火山砂防事業費、だそうです。つまりどういうことなんで
しょう?

通常砂防事業投資額(単位:千円)
平成1 169,061,401円(6,858,042円)=総計175,919,443円
平成2 166,570,896円(6,887,495円)=総計173,458,394円
平成3 166,374,949円(6,846,885円)=総計173,221,834円
( )外書は離島分、だそうです。括弧内の数字は左の数字に含まれるかと
思えば、さにあらず、都道府県別の内訳をじっと見ると、例えば離島の多い
長崎県では括弧の方の数字のほうが大きいので、総計を出すためには、括弧
外と内の数字を足さなくてはならないことがやっと分かります。総計くらい
しっかり書いておいてもらいたいもんです。あるいはせめて、ふたつの数字
をどうすればどんな数字になるかを書いておいてもらいたいもんです。その
程度の解説もないなんて、不親切な便覧もあったもんです。

火山砂防事業投資額(単位:千円)
平成1 32,456,000円(660,000円)
平成2 33,152,000円(628,000円)
平成3 34,028,910円(612,000円)
( )外書はまたしても離島分、だそうです。一体どうして区別が必要なの
か、わけが分かりません。

さあ、まだまだあります、砂防事業浪費額。(^^)

砂防環境整備事業投資額(単位:千円)
平成1 775,500円
平成2 834,000円
平成3 903,000円
 [特長]毎年のように費やされている県(北海道、青森、岩手、秋田、山
形、神奈川、山梨、長野、兵庫、大分、宮崎)と少なくとも便覧に出ている
7年間まったく費やされていない県(残りの県殆ど)があります。このばら
つきは何でしょう。上記の県の共通点はなんでしょう)

砂防設備修繕事業投資額(単位:千円)
平成1 876,000円(24,000円)
平成2 879,000円(---)
平成3 864,000円(---)
( )外書は例によって離島分、だそうです。2年、3年はどうしちゃった
んでしょう。浪費、いえ投資されずに済んで何よりですが、逆に気になって
しまいます。

砂防激甚災害対策特別緊急事業投資額	(単位:千円)
平成1 8,766,000円
平成2 6,800,630円
平成3 6,346,300円
 [特長]都道府県別の内訳でみると、島根県は毎年激甚災害にあっている
ことになっています。

お疲れさま。最後の数字です。
災害関連緊急砂防事業投資額
平成1 18,570,894円
平成2 21,008,500円
平成3 15,115,890円

平成3年度、砂防事業投資額の総計は、ですから592,637,158,000円
日本人口1億2千万人として、一人あたり年間、4,938円。
4人に1人が納税しているとして、年間2万円、血と汗を流して(株)建設
省と土木業者を養う仕組みですか。

しかし、上記は砂防事業のみです。
建設省さま。まずはきっちり年間2万円分、納税する気持ちが失せました。
それとも私の計算間違いでしょうか?

まさのあつこ

追伸. (株)ニッポンの社長殿へ
 今までやってきている砂防事業は効果があがっていません。
 そろそろ見直しをしましょう。
 不毛な事業をやっていては倒産です。
 社長もご存じのように収入には限りがあります。
 足りなくなったら上納金をふやすなんて時代劇の悪代官のようなことはで
きません。
 下っぱ平社員として進言いたします。

 山をコンクリート張りにするより、
 土砂の流出を防ぐ森(広葉樹林)を育て、次世代に渡す方が得策です。

 どこの部署が仕事をしたっていいんです。
 ここは、建設事業部より、林野事業部の出番です。
 うまく事業移転ができるように調整開始をお願いします。