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∞∞ダム日記43(呑気な家族)∞∞

5月12日(金)

福岡市の親戚に電話をして断水インタビュー(?)してみました。
まず、いとこに。断水が8時間だって?大変?
 「そんなでもないですよぉ」
何時から何時?
 「夜の12時から6時までやったかいな。あらっ、何時やったかいな?」
えっ! おばちゃんに代わって!
 「あっちゃん、今は6時間たい!不自由ナカバイ。風呂ばサッサと浴びて
サッサと寝る。昼間はおらんっちゃけん。夜中おきてトイレに行くのも私ぐ
らいのもんやけんね、マンションやけん、タンクのあると。トイレ1回くら
いの水は出るたい。あとはみぃんなグッスリたい。起きれば水の出ると。は
っはっ」
断水になってどれくらい?
 「うーん、去年の8月からやねぇ」
えっ!そんなに!
 「もう慣れ慣れたい。最初は風呂やらヤカンやら鍋やら水張りよったっち
ゃけど、結局、朝出て、使わんやろ?帰ってきたらまだ水出とうけんね。無
駄やったね。もう誰もそげなことしとらん。ただ、み〜んな、家にハヨ帰っ
て風呂入らなテ、中州(飲み屋街)やらタクシーやらはガラガラらしい。そ
ういうとこは大変やろうけど、ワタシらの生活は何とかなるもんたいねぇ」
ふ〜ん。ねぇ、福岡はダムが結構ある?
 「う〜ん。10個と言わんね。もっとあるんやなかと?分からん。もひと
つ造るいう話があって、まだ決まってもおらんのになんか誰か言ったらしく
て地元に総スカンを食って話が流れたちゅうことを聞いたよ」
ふ〜ん。言った言わないで流れる話だったのね。
 「いい加減なもんたいね。追い出される方のことも考えんと」
お米作りには影響があるみたいね。
 「うん。市長さんがお願いしよったね。今年は作らんでくださいテ」
作らない人には補助金が出るって新聞にデトッタヨ(あ、つられた)。
 「あ、ほんと?市民やけどよく知らんっち、いかんね。ダムは50%まで貯
まってきたけど農業に使うとまた足りなくなるからて言わっしゃってね。そ
れしか知ら〜ん」
ふ〜ん。

目〜、吊り上げて本を読んでいる我が身がアホに見えた。
水が足りない、という地域に住む一家庭の意識調査(?)でした。

さて、先日、農業用水の合理化(いらなくなった農業用水を都市用水に転用
すること)が進んでいないということをアップしましたが、実は合理化が進
まない理由も総務庁行政監察局によって挙げられており、はやい機会にアッ
プしなければ、と思って手元に資料を置いておりましたが、これと伯母の呑
気ぶりを突き合わせるとウマイこと読めます。

【農業用水の合理化が進まないわけ】
1、都市用水の需給がひっ迫していない所もある。
 (ひっ迫している所でも不自由ナカタイ、という人もいる。--->というこ
とは、水が足りないと「行政は何をやってる」と文句を言われると言って、
すぐに新しい水資源を開発するには必ずしも値しない、ということに行政は
目を向けるべきですね。もっとおおらかでいい。逆にナンバイイヨットカと
市民に言い返せる信頼関係を目指して欲しいものです)

2、転用が可能でも、双方の水の利用者から水利権調整などの協議がない限
り転用促進の調整が難しい。
 (福岡の伯母は、「水利権の調整」についてお百姓さんと協議するという
手があることを知らないと思います。現時点では、行政側が情報を投げてく
れない限り、市民は知らないことが多すぎます。

  今回の、市民に代わって市長さんが、お百姓さんに「作らないで」と頼
み、補助金を出すというのは、どうも一方的で、「協議」ではないような気
がします。お百姓さんにはお百姓さんの知恵がきっとあるでしょう。現に、
佐賀県の農民作家の井原豐さんは水田に水を張らないことが節水につながる
かどうかは疑問だと言っています。)

3、農業用水路の水位を維持しなければならないこと
 (これは水路の改善でなんとかならないのでしょうか?)

4、農地が減ると土が水を含む量が全体的に減るため、残った農地に必要な
水量が増える
	(これは分かるような気がします)

5、田畑輪換(田から畑、畑から田へ変えることですね)によって田んぼに
戻す時の単位用水量が増えること(これは昔からのことではないですか。。。)


6、農業用水路に流れ込む生活廃水を薄めるための水量が必要なこと(あぁ)

7、用水路の老朽化
8、土地改良区の組合員の減少
  (土地改良地区とは何でしょう。機会のあるときに調べてみます)
7、高齢化などにより施設維持管理に支障をきたし、水路ロスが多くなって
いること

3番と最後の3つはお金と労働力の問題ですね。
短絡的な考えかもしれませんが、貧乏な農水省と、リッチな建設省、助け合
うことはできないものでしょうか?

ダムを作るに適した土地はもうない、と内部の人が洩らずほどですから、貯
水ダム、砂防ダムを作るのはいい加減にやめて、それで予算が消化できなく
て困るなら、農水省の下請けにでもなって、長年の河川行政で手に入れた技
と知恵を使って、今度は農水路の改善に愛国心を注ぐわけにいかないのでし
ょうか?

まさのあつこ

次回は木頭村の話題に帰りたいと思います。