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7月2日(日)
朝日新聞の7月1日付け一面の「主な記事から」に「委員会でダム事業見直
しも」という一行。にっこりする。

しかし、これは罠だ。こんな言い方をするのは嫌だけど。悲しけれど、罠な
のだ。

内容を簡単に説明すると、計画から年数の経っているダム事業の見直しを審
議委員会を作って見直しをするというもの。

本当に見直しをするという姿勢があるなら、事業を凍結して見直すのが本当
だ。でもそうじゃない。この新聞記事だけを読むと、「必要があれば地域住
民や自然保護団体の検討会議を開いたり」「建設省はこの意見を尊重して事
業の」「実施」「計画」「中止」「を判断する」と書いてあるから、へぇ、
そうか、と思うのだが、この問題に真剣に取り組んでいる記者達の書いたも
のを見ると、そうではない。

裏で、コソコソ事業を進めながら、表向きは「皆さんの意見を尊重してます
よぉ」というポーズを取っているとしか思えないのだ。

建設省の発表の仕方はイライラするほど、「裏を読まなければ読めない」仕
組みになっている。目を引く文章だけを追っているととんでもないヌカ喜び
をさせられる。そういう読み方をいつの間にか覚えた。それが悲しい。

分かりにくい発表の仕方をわざとのようにする建設省の姿勢も悲しいけれど、
プロの記者で、真実を大勢の人に伝えることのできる立場にいるのに、その
使命に一生懸命エネルギーを費やさない人の心も分からない。

お願いだから「仕事」をしてよ、なのだ。

「今回の見直し」は11のダム(細川内ダムも含む)が対象で「試験的なも
の」といっている。つまり、本気ではないのですか?「意見を求めるだけで」
やっぱり、事業は押し進めなければならない、というのが本音ですか?ワカ
ラナイ、ワカラナイ。

私が建設大臣なら、こういうふうに言います。
「計画から年数の経っているダム事業が数多くあります。このすべてを凍結
し、試験的にまず一つのダムの見直しを徹底的に行います。この結果を元に、
効率的にすべての見直しを進めます」

ダム計画で問題になっている点は、数字こそ違うけれど、利水の必要性がま
だあるかどうか、環境への負荷が少ない治水策がダム以外で取れないかどう
か、ダムで水没させる(その土地を食いつぶす)以外の経済振興策にはどう
いったものがあるかなど、核となる問題点には、共通するものがある。

事業の進んでいるものと、まだ調査段階にも到っていないものなど様々なケ
ースがあって、どれも20年来の問題であるのだかから、焦る必要はないの
だ。焦らなくては水が足りないというケースはひとつもないことだし、建設
省さん、のんびり行きましょう。まずは、見直しの仕方の決定の段階から、
私達も仲間にいれていただきたいです。