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「木頭村の未来を考える会」プレスリリース4号
                    1995年9月19日


私ども、「木頭村の未来を考える会」は、1995年9月18日、以下の
手紙を徳島の円藤知事に郵送しました。同会ではダム問題を抱える徳島県
木頭村に関連する情報を収集し、その情報の公開に努めるため、商用ネット
ワークNIFTY-Serveを中心に活動しています。
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徳島県知事 円藤寿穂殿

知事、耳寄りな情報があって、お便りします。

ダムの撤去が決定しました。ダム先進国アメリカにおいてです。
撤去されるダムは、ワシントン州エルワー川にあるエルワーダムとグラインズ
キャニオンダムの2つ。アメリカ合衆国政府の方針で同国開墾局が撤去します。

1920年代に作られた電力供給ダム。現在のダム所有者は製紙企業「ジェームズ・
リバー社」。開墾局は、2つのダムを2950万ドルで買うそうです。さらに、撤去
には目標の2010年までに6600万ドルかかります。ダムの底にたまった泥を下流に
迷惑をかけないように取り除く工事は3億ドルに達する可能性もあります。
このような大金をかけてでも、開墾局は環境重視の時代の流れを尊重し、この
プロジェクトを推し進めるわけです。

撤去の方法は来年夏までに決めるそうですが、水質、魚、文化などの専門家や
市民ら二百人で作る委員会を中心に話合いを続けており、環境影響評価書を公表
のうえ、今年12月に公聴会を開くそうです。

注目していただきたい点は、「水質、魚、文化の専門家」「市民ら」「二百人で
作る委員会」です。撤去方法ですらこうしたやり方をするのが、今の時代当た
り前です。ましてや多大なる変化と影響を余儀なくする建設のための審議に、
「行政関係者」ダムとはなんら関係のない「学識経験者」などという発想は古い。

時代に即したリーダーシップを発揮できない「中央」の言うことに耳を傾ける前
に、日本はどこへ向かって進むべきかを考えようではありませんか。

私ども「木頭村の未来を考える会」は、単なる一国民の集まりです。しかし、日
本の進むべき方向を木頭村の問題を通して考えています。
知事も単なる一国民。一人一人の力は同じであるべきです。しかし、知事は徳島
県政に関し、一定の決定権を持っていらっしゃる。私どもは常に「考え」、提言
を行うことしかできないのに対して、知事は正しい考えを遂行することができま
す。その際、より多くの人間、より事情に明るい人間の意見を参考にして、必要
な調査を行いより正しい方針を見いだすこと、また、方針を決定する前提となっ
た科学的データを公表して国民の理解を得ることが不可欠と考えます。

「木頭村の未来を考える会」として進言いたします。お願いでもあります。
アメリカ合衆国へ渡り、ダム先進国がたどった道を視察に行かれるようお願いし
ます この手紙を書くために参考にした報告を書かれた方は、『ダム建設に遅れ
た国が「遅れて得をした」と思えるような知恵が出せれば、どんなにいいだろう
か』と結んでおられます。その知恵を出すためにも、ダムという大規模な公共事
業が、どのように民主的手続きを経て、どのように環境影響評価がなされ、どの
ように公表され、活用されるのか、一連のプロセスを参考にして頂きますよう
お願いします。

知事が徳島から日本を変える意気込みで今後の県政に臨まれますよう期待してお
ります。

(*参考資料=朝日新聞調査研究室版 調研室報)
                  1995年9月18日
     「木頭村の未来を考える会」政野淳子

追伸 先日郵送させていただきました「公開質問状」の回答をお待ち申し上げま
す。できましたら、今月中にご解答いただけますと幸いです。
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     「木頭村の未来を考える会」
       立ち上げ人 政野 淳子
    プレスリリース担当 田中 靖和 
     NIFTY-Serve ID:VYC00431