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∞∞ダム日記144(建設省記者クラブ)∞∞

2月22日(木)
仕事で覚えたことを私生活や社会生活に反映できる。これは嬉しい。お金でもら
う代償と同等、またはそれ以上の価値がある。
ある仕事で、「自分のやっていることで、これは社会的に価値があると信じるこ
と、あるいは、多くの人に知ってもらいたいと自分が信じることは、プレスリリー
スにしたらいい」と知った。去年の春頃だったと思う。

それで、「木頭村の未来を考える会」を作った時(8月)、プレスリリースを作っ
て、考えつく所に送ってみた。すると、「これは記者クラブには配ったの?」と
聞いてくれた人がいて、初めて、各省庁には「記者クラブ」なるものがあること
を知った。
それで、プレスリリース1号を20部プリントアウトして、あれは確か、生物多様
性の国家戦略のことで、環境庁へ出かけていったついでに、帰りに建設省へ寄っ
たのだ。さわ〜っと目立たないように入っていくと受付があって、「ぁのぉ〜、
プレスリリースを置きに来たんですが」と、声を発した。かすれてしまった。恥
ずかしさでプシュ〜っと音を出して消えたかった。
「どんな内容のものですか?」と聞く。そんな質問想定していなかった。「記者
クラブ」っていうものを教えてくれた人は、適当に部数持ってポンと置いてくりゃ
いいんだよ、と言っていたのに様子が違う。そこで、「ダム問題のある村を応援
する会を作りましたというお知らせです」と言った。すると、「それは何か発表
モノですか?」と聞かれた。
まさの「は????ハッピョウモノ?」
受付の人「え?どこが出しているんです?」
ま「どこ?どこって、私っつーか、今度作った会です」
受「え?ワタシの会?」
ま「はぁ」
受「何のお知らせと言いました?」
答えを繰り返すと少し待たされて、別の人が出てきた、また同じ質問をされた。
説明すると、どよ〜んと訳の分からない雰囲気が流れた。すごく迷惑気だった。
訳は分からないが、失敗らしい、と思って、本当に消えたくなった。「あのぉ、
コレ、置いて帰ってもいいですか?」と聞いた。「いい」と言われたら、そのま
まピューっと消えるつもりだった。でも「どれですか?」と聞かれてしまった、
どれっつーて、「コレです」と、さっきから繰り返し「コレ」と言っているリリー
ス20部を差し出した。その人は、「何ですか?コレ?」と珍しいものを見るよう
に、読む、というより、摘んでページを引っ張り上げるような動作をした。で、
ざっと目を通した後、その人はまた質問した。
その人「これ、日付はどうして、これなんですか?」数日前の日付なのである。
ま「え?その日に作ったからです。今日まで持ってくる日がなかったんです」
その人「ふ〜ん。この記事はもうどこかで取り上げられたんですか?」
ま「は?(なってたら、こんなとこで汗かいてねーよ、と思いつつ)なってませ
ん。なってません。そんなまさか。あっはっは」
その人「配付は今日が初めてなんですね?」
ま「いえ、知っている何人かには送りましたけど」
その人「じゃ、受け取れませんよ」
ま「え?どうしてですか?」
その人「受け取れないんですよ。各社一斉に受け取るのではなくては」
ま「はあ?一斉にですか?」
その人「で、これ、何部あります?」
ま「20部あります」
その人「受け取れませんね」
ま「どうしてです?(今度は)」
その人「25部必要です」
ま「ここでコピーをしていただけませんか?」
その人「駄目ですね」
ま「・・・・じゃあ、どうしたら受け取ってもらえますか?」(25部なければ駄
目だというなら、さっきまでの一連の質問は何だったのだ、と思いながら)
その人が持ってきたものは、「発表申込書」だった。なんとそれにどういう種類
のプレスリリースをいついつ出しますと、その発表の48時間前までに建設省記者
クラブ宛に届ける仕組みなのだ。記者の世界となると、「1時間を争うネタ争い」
をしているという勝手な思い込みをしていたのだが、48時間前に通知するなんて
のもあるなんて、へぇー、しかし、48時間前に分かるなら、発表する方は、その
時を発表の時にしたいと思わないのかなぁ、という変な印象を受けた。まぁ、し
かたがない。
ま「分かりました。今度からそうします。でも今日は20部だけでもあるので、全
員でなくて構いませんから、適当に配っていただけないでしょうか?遠くに(鎌
倉は遠くだぜ)住んでいるので、そう出てこれないんです。平日は特に仕事もあ
りますし」
その人「そういうことはできません」
ま「地方の人はどうするんですか?わざわざプレスリリースを置くためだけに出
てくるんですか?」
その人「それはまた別かもしれませんが」
ま「分かりました。また来ます。差し支えなければお名刺をいただけますでしょ
うか?」
丁寧にくださった。建設省の人だと思っていたら記者の人だった。びっくりした。
記者の人は皆、無差別に好奇心が強いのかと思っていた。これも勝手な思い込み
だったかもしれない。記者と言えども仕事と規則の枠にはまってしまう人や時が
あるのだ。

プレスリリース2号は、意地になって家から「発表申込書」をFAXで送り、それ
だけのために数日後、往復約1500円也(毎日通勤するわけではないので私は定期
を持っていないのだ)を払って、置いて帰った。所要時間4時。貴重な半日が潰
れた。それ以来、建設省記者クラブは、ついでがあるときでなければ行けない。
ついでがないので行っていない。「別に欲しかねぇや」と思われるだろうが、彼
らは「考える会」のリリースを3号分を受け取っていない計算だ。

建設省の記者クラブは、損をしていると思う。国は国民の側と政治の側の両方か
ら変わっていくのに、国民の声が聞こえる側の耳をふさいだら、もったいないと
思うよ。この気持ちはプレスリリースにしないけど、伝わるといいな。機会があっ
たらそんなことを話にいけたらいいな、と思う。

さて、あの時、プレスリリースで訴えようとしていたダム堰事業見直しのための
審議会のうさん臭さは、小さな声や大きな声で叫んだ人達の努力(合唱)が実っ
て、見事に「クローズアップ現代」で取り上げられていた。
徳島は、県民も頑張ったし、メディアも頑張っているので、吉野川河口堰の方は
抽選であっても、住民への公開を余儀なくされ、細川内ダムの方は、審議会すら
設置の目処が立たない。

まりさん。岡山の県知事の時代錯誤、現状認識不足は、あまりに如実で、言葉を
失ったよ。

熊本の川辺川は窮地にあるという。審議を急いでいるという。川辺川周辺の住民
が頑張るしかないよ。頑張れ!熊本県人!でも、川辺川の声に拡声器を付けるこ
とのできる知恵も持っている人は、「川辺川を未来へ手渡す会」の佐藤さん(VZ
B01703)へ連絡を。

建設省の直営(?)ではないので審議会の開かれない神奈川の相模大堰は、着工
へと急転換してしまった。私は神奈川県民としての義務を果たしていないので恥
じている。1日48時間欲しい。

まさのあつこ