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ダム日記157(誰の金?)←  1996年 4月 2日  →ダム日記160(蟻が10匹)

∞∞ダム日記159(蛇の舌)∞∞

4月2日(火)

【法的手続き練り上げ講座】
「ダムが欲しい時は、そういうふうに法的手続きを練り上げていくんだな」
そう思うような「決議」が行なわれた。末おそろしい事実。
目をかっぽじって下さい。

【法的手続き練り上げ講座「予習」】
吉野川第十堰(だいじゅうぜき)は、240年前の江戸宝暦二年に造られてから、
何度も「改修」されてきた。元々は青石を、現在ではコンクリートブロックを川
底に敷いて補強してある。それが、大水のたびに、流されたり壊れたりするそう
だ。流されたり、壊されたりすることで、水の力を吸収してきた堰だとも言える。

つまり「改修」「改築」という言葉に地元の人はなじんでいるのだ。

【進行性「法的手続き練り上げ」症のケーススタディ】
3月22日、吉野川がすぐ横を流れる徳島県石井町の議会で、「吉野川第十堰改
築事業の促進に関する決議案」が可決された。

「吉野川 第十堰改修事業」という時、今となっては、かなりの人が「吉野川 
河口(可動)堰新築」を指すことを知っている(3年前、民間団体である吉野川
シンポジウム実行委員会がその事を指摘するまでは、多くの住民は知らされず、
無関心だった)。建設省が指揮する審議会では、まさに、ワザワザ可動堰新築推
進派を中心に集めてこのことを話合っている。

さて、ところが、である。石井町の決議案だが、「洪水の流れの支障とならない
堰に改築する」「第十堰改築の早期着工を強く要望」とある。あくまで、「改築」
としており、その「堰」を「こわす」とか「河口堰を新築」という言葉はどこに
もない。
そういう言葉はないまま、しかし、「改築=河口堰新築」という周知の状況があ
るまま「第十堰改築」という言葉で「決議」を法的に可決してみた。

これは、石井町議会が寝ぼけているからでも、ヌケテいるからでも、意志が曖昧
なわけでも、言語能力が低いからでもない。そこには、ビリビリ緊張が走りまく
る思惑がある。

その思惑を証明する事実。

この決議案、もとは正直に「流れの支障とならない可動堰に改築する」となって
いた。つまり、意味するとことは、そういうことなのだが、「なんらかの思惑」
があって、その「可動堰に改築」という言葉は削除されたのだ。

さて、ここで、もう一度、究極の「言葉遊び的決議案」を見てみる。
徳島新聞に載っていたその部分を全文引用すると:「古来、洪水被害に悩まされ
てきた地元の民意を尊重し、まず洪水の流れの支障とならない堰に改築すること
で、快適な治水対策を行ない、自然環境や景観についても、国、県が責任を持っ
て対処すべきだ。第十堰改築の早期着工を強く要望し、地元の要望を添えて決議
する」

さて、「民意を尊重し」「快適な治水対策」「地元の要望を添えて決議」という
言葉遊びが見えますか?

「なんらかの思惑」とはこれです。
つまり、「民意を尊重」したあげくに「第十堰改築の早期着工を強く要望」とい
うことなのですね。

ダム・堰事業の妥当性を話合おうという「審議会」が行なわれているっていうの
に、なんで、今、こんな決議を?って、普通の人は思いますよね? 
今決議しなくたって、その堰が本当に必要なのかどうか、妥当性が審議されてか
ら考えてみたって遅くはないし、よりよい判断材料が出てくるわけですからね。
待ってみて然りなんです。

しかし、よく考えてみると、これ、「審議会」をやっているからこそ、こんな決
議をする必要があるんですよ、吉野川河口堰を造りたいと思っている人には。

どういうことか、種あかしをしましょう。
「審議会」で審議された内容は、建設省がそのダム・堰事業をどうするかという
判断材料にしか過ぎない。審議は行ないさえすれば、それを元に、建設省はダム・
堰の事業をどうするかを判断することになっている。
今、吉野川第十堰審議会は注目を集めている。「住民」の要望が強く、審議会は
限定付きとはいえ、公開されるようになり、そして、現在の堰の洪水時の堰上げ
データがいい加減なものであることが、明らかになった。
前回の審議会でこれが明らかになり、第十堰新築の必要性に懐疑的な住民側の勢
いは収まる所を知らない。

困るのは、ダムを作りたいと思っている人だ。審議をやりさえすれば、作れると
思っていたものが、審議会と同時進行で、どんどん、可動堰の必要性が消滅して
いく。彼らは困り果てているだろう。

長良川の運動は盛り上がった。けれど、最終的に「地元の要望は無視できない」
ということを理由にあげて、運用が決定された。

誰がこんなシナリオを書いているのか分からない。
だから、「奴ら」と言っておこう。
それで、「奴ら」はこの最終的な「地元の要望」をまんまと準備しやがった。つ
まり、審議会がこのまま、住民パワーに押されていっても、「地元自治体の要望
で第十堰改築、すなわち、可動堰新築は必要なんですよ。うん。地元住民の快適
な治水対策のためにね」って言うことができるように、今、このタイミングで決
議した。
誰が書いたシナリオか、私には知るすべもないが、そうして、おそらく、アリバ
イ作りとして、住民のご機嫌をそこそこ取りながら、審議会が終わるのと同時に
建設省が「審議会でも活発に議論されましたが、地元からの要望を尊重し、河口
堰は必要との結論に達しました」とかなんとか言おうというのだろうが、そうは
させない。
そうはならない。

石井町の決議は「住民」によるものではない。「地元自治体の要望」だ。
ダム・堰を作りたい奴は、「地元自治体」とグルになるのはやめてくれ。

我々にできること。
「可動堰」という言葉が削除された意味を予想し、覚えておこう。
「可動堰」という言葉が削除された意味を予想し、覚えておこう。
「可動堰」という言葉が削除された意味を予想し、覚えておこう。

言葉遊びを許すまい。石井町で決議された内容を言葉どおりに受ければ、江戸時
代から行なわれてきた改修工事の延長、すなわち、240年続いた第十堰の補強以
上のものではない。ましてや、河口堰建設は民意を尊重したものではない。建設
省は、ろくに、まともなデータすら公開していないのだから。誰が一体何をもと
に判断したと言うのだ?
石井町、しっかりしろ! 「計算の方法がなかった」とかなんとか言って、洪水
データを1メートルも建設省にさば読まれて、黙ってそんなことを決議する議会
があるか!

どうしてかくも同じことを繰り返すのか? 誰が、日本を動かしているのか?
誰がそんなに、川をぶちこわして、ダムや河口堰を作りたがるのか?
誰が何の得をするのか?
金がそんなに欲しいのか?票がそんなに欲しいのか?
あんた達は、なぜ、政治家になったんだ。

まさのあつこ


466/468   VYC00431  まさの            開発>細川内ダム(蟻が10匹)
( 6)   96/04/04 22:56  043へのコメント

∞∞ダム日記160(蟻が10匹)∞∞

4月11日(木)

【草の根ネットじゃ〜】
まりさんはよく、「F○○でこんな書き込みがあったよ〜」と私のメールボック
スに投げ込んでくれる。

ごく最近のとこでは、我らがHPで酔奴隷さんの書き込みを元に、まりさんが見に
行って、取ってきてくれたFODS(これ何のフォーラムですかね?Oh! Dog! Sing!
(おぉ、犬よ、歌え!フォーラムとか(゚.゜)\ボム☆?))の書き込みが強烈で
すねぇー。

TOMMYGUN  さん、お礼に逆転載しちゃうぞ〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
|00732/00736 KYR04001  TOMMYGUN         すげえぜ! ダム日記!!
|( 6)   96/04/02 19:31

FROM:TOMMYGUN<KYR04001>
                         4.Apr.'96

どーも。最近ヒンパンに登場するTOMMYGUNです。
世の不正や土建政治の癒着で、破壊されゆく川をボーゼンと眺め
ているだけの1カヤッカーでした。そう、昨日までは....

ところが!!ところがです!発見してしまったのでえす! 
そう、まさのあつこさんの『ダム日記』!!
今日のオレは昨日のオレとは一味ちがうぜ!!
みなさん、ご存じでした?
知っている人は知っているのだろうけど、オイラはまだnifty 入
ったばかりのトーシロなので許してくだせえ〜。
たまたま、FCAMP のエコロジーの会議室で見つけたんだけど、も
ともとはFENVでUPしていたものを山本まりさんが代理UPしてくだ
さっているそうです。

いいよ〜、いいっスよ〜、コレ!最高!!
久々に胸のすくよーな感動と清々しさを味わっております。
これは、川下りにまさるとも劣らないぜ! 

いや〜、もう惚れちゃいましたよ。え?誰にって?
まさのあつこ様、山本まり様のお2人ですよ。素敵な女性(ひと) 
たちですよ。文章読んだだけで惚れちゃいました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まさの:ここで、だ〜っと、(裸のお姉さんと)の号と、まりさんの文章を転載
してくれまして、
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
もう、感動モノ!!そーか、僕等もこうすりゃイインダ!っていう
答えがココにはある!情報や詳細でわかりやすいDATAで、???
をばったばった解明してくれてるし、視点が僕らと同じ等身大の立場
だから、分かりやすくすぐに感情移入してしまうのもまたいい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まさの:と、○○さん、とか□□さんに、ダム日記を読んで〜、とお勧めしてく
れたあげく、
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
このダム日記やネットワークにはひとりひとりのやるべきコトに気
づくカギがある! アリンコのオイラにもできることがある!!! 
僕等のフィールドを、感動させてくれた川を、次の世代にわたせる
可能性があるんだ!!! 
『さらば日本の川よ』はまだ早い。(ギリギリだけどね!) 
まだまだやれることがあるんだね。
カヤッカーよ、カヌーイストよ、のんびりパドラーよ、
遊んだ川は俺らの川だぜ、もうジモピーより縁が深いんだぜ!!! 
あつくなろーぜ! イカろーぜ! 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、叫んでくれている。うぉー、感動だじぇ!
やぁやぁ、一緒にイカろ〜。タコろ〜。
えいえいがぉ〜!今日は休みだ〜!(関係ないつーて)

ダム日記とは接点がなくても勿論、お上(カミ)を疑わずに受け入れてきた建造
物に対して疑問を抱く人が、ゾワゾワでてきていることをも、まりさんが嗅ぎ付
けてくれるのでv(^。^)v、が〜ん(*_*)、と感動をする。

長くなるので、一端、ここで切ります。今日はひさびさの連続アップなのだ。
まさのあつこ

467/468   VYC00431  まさの            開発>細川内ダム(美しいうんこ)
( 6)   96/04/04 22:57  043へのコメント

∞∞ダム日記161(美しいうんこ)∞∞

4月11日(木)
夕べ、私の帰宅は午後11時。相棒の帰宅が午前1時半。
「うわぁ〜、今日さぁ」と話し始めて、話し終わったのは午前3時半。

何をそんなに夢中になって喋っていたかはともかく、話している内に、「人が出
来事なり情報なり刺激を得て、出力するもの、絵や音楽や、文章も含めて、人が
出すものは「うんこ」なんだよね〜」と言う意味のことを相棒が言った。「出す
からには、しっかりこなれていなければならない。ベシャベシャのゲリうんこじゃ
イカン、美しくこなれたうんこ、美しいうんこでなければイカン!」と前に読ん
だ漫画に書いておった、と、至極神妙な顏で言って、グーと眠ってしまった。

う〜、今日のダム日記は「美しいうんこ」になったかな(^_^;?。

【草の根 ぱーと2】
以下は、FRIVERに書き込みをしていた方あてに今日書いたメールを自分で転載し
ちゃいます。
〜〜〜〜〜Yuniさんへ〜〜〜〜〜〜〜
3月くらいに、「砂防ダムについて教えてください」というメッセージをFRIVER
に書いていらっしゃったと思います。

>山林の手入れをすれば、ダムなどつくらなくてもいいのではと考えたりもする
の
>ですが、あんな奥地の山を手入れする人はいないのが現実です。
>山仕事では金にならないのですが、
     
私が知っている限りでお答えさせてください。と言っても、私は単なる素人で、
徳島県にある木頭村というダム問題に悩む村を応援するためにダムのことを勉強
しては、それをレポートしているうちに、少し知りえたことをお伝えするだけで
すが。

砂防ダム機能の一つは、貯水ダム等に土砂が流入しないように、土砂をせき止め
るというのがあります。ですから、土砂に埋まる運命は最初から決まっているの
です。
下から順に作っていきます。下が埋まるとそのすぐまた上に作ります。
それが埋まるとまたその上に作ります。
ミヒャエル・エンデもまっつぁお!の「ネバー・エンディング・ストーリー」で
す。

その代わり、Yuniさんがおっしゃるように、山の手入れをすれば、砂防ダムもダ
ムも、今ある以上には、もう必要ないと考えられる理由は沢山あがってきていま
す。そして、またおっしゃるように、山奥では仕事がないために、賃金収入手段
として、砂防工事が行なわれるということは日常茶飯事です。
これは、国のお金のばらまき方が、おかしいからです。
本当なら、一時しのぎの砂防ダムやダムに、億単位のお金を注ぎ込む分を、山林
の手入れをする人件費に流用すればいいのですよね。山を崩すことではなく、守
ることにお金を使おうという意識に関しては、国という単位は動きにくいデクノ
ボウなので、住人が気づいていかなければなりませんが、これはあくまで、自主
的なことでなければならず、都会から「やめろ」と言った所で解決できない。し
かし世論を高めて、その時代に適した考え方を広めていくのは、気づいた者の義
務だと思います。

その前段階として、Yuniさんや、私も含めて、何も知らないからといって引っ込
んでいないで、どんどん、分かる人に助けを求めていく、疑問を発していくって
いうことが、回りを刺激し、相互作用で、う〜ん、頑張っちゃうぞ〜、という動
きにつながるような気がします。のんびり頑張りましょ〜ヽ(^_^)/。

さて、余談かもしれませんが、日本の山林が荒れているのは、戦後、林野庁が林
業政策に失敗したからです。
戦後、杉や桧を植えるために、ブナ原生林を切り倒し、杉の植栽に補助金を出し
ました。林業家は、お国のため、と「ブナ退治」をしました。
おそろしい言葉ですが、そんな言葉があったんだそーです。

さて、その植栽した杉や桧の間伐等に手がかかるころになると、木材の価格が暴
落しました。安い外材が入ってきたのです。手をいれても金をかけても、金にな
らない。林業家は、山を放置しました。そして、山が荒れた。

針葉樹は、根が浅い。植栽された針葉樹は、自らの重みに耐えかねず、そしてま
た一つには、広葉樹と違って、針葉樹は葉を落とさないため、腐葉土ができず、
表土が雨の度に現われ、ますます、脆弱な土を作り、、、すべての要素が重なっ
て、山の崩壊が始まりました。山の急瞬な斜面が、ぼっこり、土をみせている所
があったら、それが、そういう崩壊面です。一度崩れたら、そこは、ますます風
雨に叩かれて、未来永劫的に、崩れていきます。
私は、山形への現地視察に参加して、これらを学びました。

悲しい笑い話をひとつ。
森林開発公団という林野庁の外郭団体が20年前に杉を植栽した所(山形県朝日連
峰山中)を見た時のこと。そこは標高の高い寒冷地なので、基本的に杉の植栽は
無理です。年の半分は雪に埋まっています。
20年たって、ほぼ90%が、風倒木(読んで字のごとし)となっているか、小さな
木のまま立ち枯れをしていました。それ以上は育たなかったのです。
残りの10%も、20年経ったというのが信じられないくらいの小さな、葉の貧しい
木で、同行した先生は、「あれは、これ以上育ちませんね。いづれ倒れるでしょ
う」とおっしゃいました。そして、足元を指して言いました。

「ごらんなさい。今ごろになって、こんなものを植えている」
先生の指の先には、ブナの苗木が植わっていました。そこにもあそこにも、20年
かかって杉が立ち枯れた同じ場所に、その昔「ブナ退治」といって、林業家を指
導して伐採させた同じ種類の木を、森林開発公団は植え始めたのです。
「根付くでしょうか?」
現地視察に同行した誰かが、先生に質問をしました。
「さぁ、どうでしょうかねぇ。もともとブナ林が原生していた生態系とは、全然
違ってしまいましたからねぇ。やらないよりいいですね。歓迎すべきことなんで
しょうけど・・・」

森林開発公団のしていることをホレ見たことか、と笑いたくなる一方で、悔しい、
やり場のない気持ちは、「もう、これ以上は許さない」という気持ちに持ってい
くしかないという実感を覚えました。

さて、林野庁は国有林を管理しているわけですが、この失策を引きずって、大借
金を作り、その借金返済のために、国有林を伐採し、さらに、砂利まで売って金
を作るってことを始めました。
私達って大変な国に住んでいますよね。
ではでは、はっきりしないメールになってしまいましたが、Yuniさん、今後とも
よろしくm(_ _)m。

まさのあつこ