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審議委員会2(密室性)←  1996年 6月 1日  →村長は同級生2(講座の始まり)

∞∞村長は同級生1(開発と法律)∞∞

農業用水のデータはない。ダムが3つあっても夏になると渇水だ、渇水だ、と騒
ぐ。過去に支流に作った「発電ダム」は砂に埋もれて「砂防ダム」と呼ばれて存
在を抹殺されている。
こんな川にさらにもう一つダムを作っても無駄だと分かって、まだ作るという。
ガブリと頭を突っ込んで水が飲める最上流部を潰すだけのダム建設計画は歴然と
してそこにあるという。

そんなもんは要らん、と村民が言っても、村議会で決議を出しても、村長が全国
に訴えても、国家議員が国会で質しても、視察にきて、やっぱり要らんと同調し
ても、反対運動を起こしても、依然、計画はなくならない。

これが徳島県那賀郡(なかぐん)木頭村(きとうそん)を流れる那賀川(なかが
わ)最上流部にある細川内(ほそごうち)ダム計画だ。

これは制度がおかしい。

制度が直らなければ、いくら反対運動をやってもだめなんじゃないか?
いくら反対運動があることを訴えて世論を盛り上げてみた所でだめなんじゃない
か?
いくら抗議してみたってだめなんじゃないか?

木頭村の問題をパソコン通信で伝え始めて1年を過ぎた。
私の手が届く範囲だけとはいえ、「ダムはどうやら無駄らしい」という情報が行
き渡った。しかし、私の中で出た結論は、「それで何なんだ?」だった。
「ダムはムダ」という情報と同時に、多発的に、全国の川べりから「無念」の悲
鳴が聞こえてくるではないか。
情報が行き渡った所で、何も変わらないではないか?人々と共に知識を蓄えても、
制度によって踏みにじられて「悔しい」と思う人を増やしただけじゃないのか?

いや、そんなことはない。その悔しさは、バネになるはずだ。学ぼうとするすべ
ての過程の中で、無駄なものなど一つもない。その悔しさは、一人ひとりの生活
の隅々に浸透していく。それは、関わってくれたすべての人の回りに、必ず伝染
する。しかし、このことの効果が本当の本当に出てくるのは随分先の話になる。
それでいいのか?もちろんいい。
しかし、ここまで来たならもっと何かできるはずだ。何か手があるはずだ。
何だろう?
法律だ。制度を変えればいいのだ。

この問題にはダム日記を書いている中で遭遇した。しかし私はやり過ごした。
法律と言えば弁護士。法律と言えば裁判。私からは地球と太陽くらい離れた課題
だ。

しかし、そうではないということがボンヤリ分かってきたのである。
「法制局」なるものの存在である。友達のトガちゃんが教えてくれた。

「法制局」という所は、法律を作りたいと思った時に、今ある法律と照らし合わ
せて、どの法律が邪魔とか、この法律を直すなら、ここの法律も一緒に直さなけ
ればならない、するとここも直さなければ、というような面倒なことを調べてく
れる所だという。
そーゆーことをする人がいる!
不落の城、と思っていた「法律」という城に、一気にバーンと橋がかかったのだ!


なんて便利なトコがあったもんだ!
法律のことが1から100まで全部分からなくても、ダイジョウビではないか!
すごーい!

そうか、法律をねぇ。うんうん。
そう思っていると、「リッポウ学」に出会った。
これもトガちゃん情報である。
「リッポウ学を教えてくれるセンセイがいる」

リッポウ学ヽ(^<>^)ノ。法を立てる?!法律を作る学問だ。
法律の作り方を教えてくれるガクモンではないか!
すごーい。こんなガクモンがあるのだ。

さっそく、リッポウ学ゼミに弟子入りすることにした。

ここまで来たら、タイトルに首をかしげているかもしれない。
私が「村長」と言う時、それはもちろん木頭村の村長である。
そう、信じられないことだが、それは、機会をとらえて木頭村の藤田ソンチョー
も顔を出すゼミであったのである!

おぉ!驚いた。そういうわけで、木頭村長は、同級生になった(^。^)。
ウソのような本当の話である。きっと村長も私と同じくらい驚いたに違いない。
「こやつ、ワシのおっかけか?!」と思われたかもしれない。
カマワナイガ、、(^_^;)。

で、私は確信を持った。
やっぱりダム問題やなんやかや、今気になっている日本全国の問題を一気に解決
する究極の、遠回りなようで、近道かつ決定打は、制度を変えることなのだ。

細川内ダム計画白紙撤回を天命にする村長も、そこに行き着いていたのだ。
だからこそ、木頭村には、条例ができた。
「環境基本条例」
「ダム建設阻止条例」
村長は、ゴタクを並べる前に、条例を並べた。
その木頭村を見守って、その威力を見てきた私が「リッポウ学」に行き着いたの
は、当然だったのだ。やっぱり間接的おっかけなのだ。

まさのあつこ