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∞∞ダム日記196(那賀川の地形)∞∞

9月17日(火)

新しく前に一歩進むしかない。
答えは常に初めの一歩にある。遠回りでも迷ったらスタート地点に返る。

【那賀川周辺の地形】
徳島県木頭村(きとうそん)を源流に持つ那賀川(なかがわ)。その全長125キ
ロメートルのうち、流域の92%が山地におおわれている。
河口に近い残り8%のみが平野部にあたる。
那賀川は、深い谷底を流れる川だ。
実際、谷は相当深く、木頭へ向かう川沿いの道から実際に川の水を身を乗り出さ
ずに見ることができる個所は、限られている。それは、下流部を除けば、中流に
点々と存在する3つのダムが形成したバックウォーター(ダムによってせき止め
られている部分)周辺のみだ。

木頭村へ至る最上流部への道は細く、徳島駅前からバスに乗ると、途中のバス停
でミニバスに乗り換えなければなりない。ゆらりゆられて着く終着の村。そこが
木頭村だ。

そこからさらに高知へと抜けるには、東京オリンピックの年でさえ、まだ牛車し
か通れない山越えの道しかなかったという。今でこそ、その下にトンネルが抜け、
徳島市より近くなったが、山の緑に囲まれてひっそりとしていることに変わりは
ない。

徳島市内の人に聞くと、「木頭」がどこにあるのかも知らない人がいる。
そしてまた、木頭でも、生まれてこの方、徳島市内に行ったことのない高齢者、
ましてや、木頭から一歩も出たことのない高齢者までいると聞く。
驚いた徳島の友人が「どうしてな」と聞くと「用がない。木頭で用は全部足りる」
と言ったという。

私は、この村を心からいとおしいと思う。

まさのあつこ

P.S. 本日の朝日新聞夕刊に
  「ダムを拒む ルポ 徳島県木頭村」載っています