TOP 1-100 101 - 200 201 - 300 301 - 400 401 - 500
ダム日記205(人権問題として)←  1996年 10月 15日  →ダム日記207(一本1000円の木!)

∞∞ダム日記206(人権侵害調査)∞∞

10月15日(火)(今月初の休日ヽ(^<>^)ノ)

法務省の「人権擁護局」に電話した。
人権擁護局とは、どういった所なのだろうか?
木頭村のために何をしてくれる所だろうか?

「人権擁護局は何をするところですか?知らないので教えてください。私が知ら
ないことは、一般の人も知らないということを前提に、パソコン通信で発信した
いので教えてください」

最初の答えは、「インターネットはつなげますか?ホームページで見てください」

次の答えは、「パンフレットをお送りします」
ちょっと食い下がった。「できたら口頭でもお尋ねしたいんですけど」

というわけで聞き出したのは、人権擁護局がやっているのは、人権侵害事件が起
きた時の調査と、人権思想の普及だということだ。

ただし、個別事件を調査するのは、霞が関の本省ではなく、全国に8ブロックあ
る地方法務局となる。地方法務局は、調査の結果、何をするかというと、啓発と
か、事件を起こしている人への直接的な説得だそうだ。人権侵害が起きていれば、
「君、そんなことをやってはいかんよ」と説教をするわけだ。しかし、注意され
た人がそれに従わなければならないという強制力はないという。

本省のやる仕事のひとつは、パンフレットやポスターの作成、地方で起きた重大
な人権侵害事件を「検討」(?)すること、「あとは何ですか?」という質問に
対して、「あとは、組織法などの本で見てください。図書館などにありますよ」
だそうだ。「知る権利」を図書館から貸し出さなくてはならない気分。
タイトルをしっかり聞かねば探すのが面倒なので、「なんという法律書ですか?」
と突っ込むと、「具体的に何か知りたいことがありますか?」と聞いてくれた。
有り難い。

そこで、具体的に「こんなことができる」か、ということを聞いてみた。

【人権擁護局はこんなことできますか?】
ダム問題がらみで起きた自殺事件は、私個人が把握しているだけで2件あること。
狭い村の中で、20年30年という長い年月、誹謗中傷、ビラの応酬の中で暮らして
いかなければならないという事実がある。これは、人権問題であると思うこと。
つまり、河川行政の中で、これまで繰り返し起こってきた問題であるにも関わら
ず、依然として村の人自身が自分の意見を公開ではばかりなく言える場も雰囲気
も確保されていないために起きる。これは制度上の欠陥だと思うこと。人から人
への人権侵害ではなく、国から人への制度の欠陥による人権侵害だと思うこと。
「ですが、河川局は、このようなことを『人権』という視線で見ることはできま
せん。こういうケースに対して、人権擁護局という所で何かやれますか?」
しばらく考えてくださった後、「事業の善し悪しや、賛成か反対かといったこと
に関わるようなことには人権擁護局として対応できないんですよ」。他官庁の縄
張りは荒らさないというのはよく聞く話だが、これもそういうことなのだろうか。
「人権擁護」に他官庁も何もないと思うのだが・・・。そこでさらに聞いてみた。

「さきほども言いましたように、私が知っているだけで、ダムがらみの自殺事件
は2件も起きているんです。このような問題を、全国的に調査するということを、
本省でやるような動きはありませんか?」
無いようである。「できませんか?」と聞いてみる。
「15人という人数で全国のことを調査するのはちょっと・・・」という。
できないだろうか?

電話を切った後で考えた。ダム建設地の住人は、「賛成」「反対」をいう場所ど
ころか、判断材料すら与えられない。与えられるとしても、補償金などの「金」
「金」そして「金」。もらえる人ともらえない人の争いもある。「金」で賛成反
対を判断させれられるなんて、非人道的だ。判断すべきは、果たしてその地域に
ダムは本当に必要なのか、という科学的見解であるはずなのに。

そういえば電話で、人権擁護局を非難しているのではないかという印象を持たれ
ては困るので、説明した。私はこの問題を人権問題と捉えるが、河川局には、そ
ういう視点で物を見ることはできないから、それでは人権擁護局という所が何か
をしてくれるかもしれないと思って電話してみる気になった、と。

今、考えている。本省の15人がうまく地方8ブロックを使えば調査はできるので
はないだろうか。彼らがインターネットを使っているなら尚更だ。各地方ブロッ
クに対して情報の公開を求める。
調査のアウトラインを決め、発信に1日、受信期間1か月(現在反対運動が起き
ている場所で聞き取り調査をすればいいだろう)、事例が上がってきた所で、こ
のような情報をもっと寄せろ、という発信に1日、これを繰り返していけば、1
年経てば、過去現在を通して、かなりの調査結果がでてくるはずだ。国だからと
いって、一度で完璧にやらなくていい。
上がってきた事例は、中央で、修正も編集もすることなく、オンラインで一般に
もマスコミにも公開する。概要を記者会見する。縦覧、コピーの要望に答える。
これで十分だ。
この調査結果を元に、河川局に対して対応を迫る。これができてこそ「人権擁護
局」ではないか?強制力がないとしても、法律の範囲内だ。

行革で例えば「人権擁護局」がなくなったとしても、システム・オペレーターを
一人雇って、各地方ブロックが情報を出し合えば、問題の把握、普及ができ、今
やっている「啓発」の部分は十分まかなえるはずだ。ポスターより、パンフレッ
トより、スローガンより「生情報の時代」なのだから。ある時は「生の声」が何
よりも説得力がある。
それに、こんな問題が起きているのは、ダム問題だけではない筈だ。

お役所ができないと思っているなら私がやってみよう。そんな気になった。

【お願い】
各地でダム反対運動に関わっている(いた)人で、ダム問題に関して「人権侵害」
と思われるような事例をご存じでしたら、私に寄せてください。

第一回目は、短期決戦で行きたいと思います。(気持ちが「ここ」にあるうちに!
)
一週間以内(10月22日)までに送ってください。できたらA4一枚位に収まる内容
(概要)にしてください。些細なことでも構いません。
一週間でどうしても駄目な場合は、「いつまでに送る」というメールをください。

メールで送れない人は・・・これを読んでいるなら大丈夫ですね。
パソコン通信をやっていない人で情報提供者がいたら、これを中継してくださる
方にご協力いただきたいと思います。よろしくお願いします。

調査結果は、木頭村(日本)の未来を考えるHPで公開します。ドン・パパスさん
にご協力いただければ、「日本のダムのページ」にも載せていただこうと思いま
す。記者が集まらなくても「記者会見」もしたいと思います。「匿名」による情
報でも構いませんので、ご協力お願いします。

まさのあつこ
VYC00431@niftyserve.or.jp

P.S.【全国紙に登場】今週の金曜日(10月18日)の毎日新聞夕刊(東京本社版:
関東以北だそうです)で、ダム日記周辺の動きを紹介してくださるそうです。
初めての全国紙だ〜い!載る時は、いつも地方版か地方紙でした(^_^)。徳島版、
神奈川版、そして何故か熊本版(^_^;)v。