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10月28日(月)(あ、一昨日、日にちを書き間違えた)

「第1回ダム事業関連人権侵害調査報告」の2ページ目です。トロトロしていて
すみません。まずはお読みください。
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(1)
新潟県奥只見ダム計画事例

新潟県湯之谷村佐梨川に計画されている「湯之谷揚水発電計画」の下ダム建設予
定地に住む「駒ノ湯」のご主人、桜井さん。
新潟県が、事業主である計画で、本人の承諾を得ないで私有地周囲で調査ボーリング
工事を強行している。本人の土地の林道を林業目的以外に使用し、その交通中止
要望も無視。ボーリングが進めば、ダム建設が始まるため、ご主人の開発反対への、
新潟県土木部による組織による人権侵害。村は、反対するなら、除雪しないとい
うことなど助役が直接言うなど、問題が多い。
電源開発(株)による奥只見発電所増設工事の調査工事では、昨年昼夜の発破工
事で「低周波空気振動」による騒音振動被害が、近接民宿の住民の不眠という健
康被害をあたえた。しかし、新潟県環境企画課、福島県森林整備課は、「人体が
感じる振動は無かった」とする報告書を9月に作成し、議会に提出。新潟県議会
での追求に、新潟県貴船部長は「実は、振動はあった。低周波空気振動」と答弁
した。しかし、電発(株)により作成された報告書に表紙を付け替えただけの公
式な報告書の内容は訂正されないまま、10月になり、この工事の延長申請の森
林法、自然公園法、河川法などの許可がでる状態である。
健康被害=直接的な人権侵害(物理的な)の行政と業者の癒着の極みである。

菅家博昭961019
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(ここで、報告2ページ目おわり。次回、3ページ目につづきます。)

さて、ご本人の桜井さんには、6月にイヌワシの観察に新潟へ行った時に、「川
原に露店風呂のあるいい温泉がある」と教えてもらって行って、一度お会いした
ことがあるので、公開の許可をいただきがてら、お電話した。ご主人は、私の応
援する木頭村のことも知っていて、「いつか行ってみたいと思っているんですよ」
とその時に話していた。「自治体や村長が先頭に立って、住民と一緒に反対する
なんて、本当に羨ましい。ウチなんかねぇ・・・」と溜息をついていらした。

上記の「除雪しない」という表現は、実際には「私が管理者であるから」という
表現だったという。しかし、文脈の流れでこうしたことを暗にほのめかすやり方
は、建設省河川局開発課長と話していると、「カードはこちらが握っていている
から、君たちが何を話そうが僕の匙加減ひとつさ」と、そのものの言葉は一度も
でてこないが、文章の後ろから再三聞こえてくるような感覚だろうと、聞いてい
て思った。

桜井さんは、電話で二つの問題を補足してくださった。
1.上記の「本人の林道」について
昭和40年代にできた林道で、その際、林道建設のために自分の土地を使っていい
という承諾はした。負担金も支払った。しかし、土地所有権は桜井さんのものだ。

桜井さんは、ダム建設事業者である新潟県に、「(開発に反対である)自分の不
利になることに私の土地を使うことはやめてくれ」と言った。県は「道路である
以上、通行できないとは考えない」という対応をした。しかし、「林道」である
から、林業以外の目的では基本的に通れない。所有者が駄目だということに対し
ては通行中止にするべきだというのが桜井さんの主張だ。

2.奥只見ダム発電所増設工事の近くに、八崎という部落がある。あまりの騒音に、
昨年7月、電源開発(株)は、騒音公害を認め、住民に対し、(1)防音シート
を各戸口に張る(2)夜10時から朝4時までは発破工事をしない、という2点を約
束し、住民もこれを承諾した。しかし、防音シートを張っても煩い。
新潟県は、企業と住民の話合いができたので、「問題は存在しない」という対応
の仕方をしているという。近くにあったイヌワシの巣も落ちて、そのそばの木に
営巣したが、イヌワシの子は死んでしまうということも起きた。しかし、依然
「騒音公害問題が存在するというなら、管轄所管の村か、保健所に文書を持って
訴えない限りは、問題は存在しない」という対応だそうだ。

【これをここまで読んでくださった皆さんへ】
1点目について、自分が反対している事業のためにズタズタ自分の土地を通って
車がはいっていく、という気持ちは想像できますか?「人の痛み」を分かろうと
する開発事業になれば、「不必要な開発」は自ずと減る。私はそう信じます。
奥只見ダムの発電所増設工事に関しては、「夏の電力のピークに、東京に住む人
が、エアコンの温度を1度低く設定してくれさえすれば、不必要になる」と管家
さんは言います。知りさえすれば、「1度」を我慢しようと思う人はたくさんい
るはずだ。
「1度」で人もイヌワシも救われることを知らせられない「情報操作社会」。企
業の営利目的のために人もイヌワシも傷ついていくことを許す「組織」に、あな
たも怒りを感じますか?
あなたの属する組織を「人の痛みを感じる組織」にすること。そこから始めてみ
ませんか?紛れもなく、あなたが構成員です。

まさのあつこ