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∞∞ダム日記233(どっちが本音?)∞∞

12月9日(月)
2回連続、河川審議会への怒りをぶつけた。その理由を言う前に「審議会」とい
うものを知らない方のために、念のため説明をします。イミダスなどに「建前」
の姿は書いてあると思うので、「本音」の意味を書きます。

Q: 審議会って何?
A: ・国の方針や新しい法律を決める時、本来なら国会で議員に
  よって話し合われるべきことを、余所の知らないおじさん
  達、つまり私達が選挙で選んだわけでもない人が顔を出す会。
 ・そのおじさん達が所管の大臣に提出する提言などは、多く
  の場合、おじさん達に代わって、所管の省庁の官僚がシコシ
  コと裏で筋を書いている。
 ・おじさん達は、必ずしも審議する内容の専門家ではないので、
  書いてもらった提言の意味など理解していない場合が多い。
 ・一部の審議会を除いては、「行政の隠れ蓑」と呼ばれる。

さて、12月4日に、河川審議会が出した提言は、最初に「環境」「水」「緑」と
うるさいほどでてきて、「概念」の部分で環境にヒジョーに優しい。
しかし、よく読むと、「水を治めること」と「水を利用すること」しか今まで、
法律に書かれていなかったことを認めたはいいが、「環境に関する事項」を明記
した方がいいとしか書いていない。まぁ、それでも一定の評価をしよう。これが
14ページ中、8ページを占める。

【巧妙な言葉遊び】
しかし、読むのも面倒になる9ページになり、事業そのものに関わる所になって、
表現は途端に怪しくなる。例えば、9ページ。「河川管理者が責任を持って水系
一貫で管理するという原則は維持する必要があるが、これと矛盾しない範囲で、
具体的な計画面でできる限り地域の意向を反映することが必要である」。つまり
「河川管理と矛盾する地域の意向は無視してよい」「『できる限り』なので、で
きなければできないでよい」と言える余地がある。これが法律のプロによって忠
実かつ厳密に文章化されてしまえば、厳密にそういう余地を残した法案が出るこ
とになる。

見ず知らずのおじさん達に代わって作文する官僚の言葉使い一つ、言葉遊び一つ
で、その提言を元に、法案が作成され、閣法として国会に提出され、最初から議
論を積み上げてきた訳でもない、事情を何も知らない、選挙ボケした不勉強な議
員が、その法案を通過させていく。なんの権限も持っていないはずの官僚が国を
牛耳る仕組みの一つが、まさに審議会だ。(全部が全部そうではないので、極論
であると言っておきましょう。)

一方で、世の中の動きは、河川管理と矛盾してでも「どうしたいのか」を住民に
選択させる、あるいは環境を優先させるという方針を打ち出すべきだという方向
に流れていくはずだ。

将来に対応するべき河川法改正に向けて、旧態依然の姿勢は意味がない。

【中学生にも分かる表現にせよ】
「課題」と「今後の方向」とでどう違うのか分からないが、「課題」の方は、ま
ともなことを言っているにも関わらず、「今後の方向」という所では、途端にム
ニャムニャだ。「計画の見直し」に関しては、7行に渡ってひとつの文章で書い
てあり、判読不能。
あなた、読解にトライしてみます?
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河川整備の計画について、次のような方向で改正すべきである。

「工事実施基本計画の見直し
 工事実施基本計画は、長期にわたる最終的な河川整備の目標形を念頭に、河川
工事の実施についての基本となるべき事項(基本高水とそのダムと河道への配分、
主要地点の計画高水流量、主要な河川工事の概要等)を定めるものであるが、上
記のような課題に対処するため、同計画を、河川整備の最終目的である事項と具
体的・段階的な河川整備に係わる事項に区分し、後者については、具体的な川づ
くりが明らかになるようにさらに具体化・詳細化するとともに、地域の意向を反
映する手続きを導入する必要がある。」
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ところで、「ダム要らない」という「地域の意向」がはっきりしている木頭村に
対する円藤知事の姿勢はどんなか? 円藤知事は、河川審議会のメンバーだから、
今回の提言と円藤知事の姿勢は一致していなければおかしい。
また、木頭村の細川内ダムに関しては、中央の建設省では「地元の判断に任せる」
と再三言っているわけだから、反対している木頭村を抜かすと、推進しようとし
ているのは、徳島県、つまり、円藤知事だけ、ということになる。

ところが、彼の姿勢は、「ダム推進のためのお墨付き機関でしかない」と言って
木頭村長が就任を拒否している「ダム審議委員会」に、今だに就任しろという態
度。

中央と地方の一貫した方針が見えない時、つまり、円藤知事が出ている「河川審
議会」に現われる姿勢と、「細川内ダム審議委員会」を木頭村に無理強いしよう
とする円藤知事の姿勢が、ちぐはぐである以上、河川審議会の表向きの提言は、
詭弁でしかない。

まさのあつこ