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ダム日記248(平和な村に)←  1997年 1月 22日  →ダム日記251(岐阜の目覚め)

∞∞ダム日記249(3つのS)∞∞

1月21日(火)(昨日慌てて書いたのに今日になってしまった)

【5年のサイクル】
今日は、少し私の話をします。
5年前に一度だけ講演を聞いたことのある人の友達に、偶然、巡り合ったからで
す。
5年前の人も、今回会った人も、海の向こうからのお客さまです。
なんの気なしに「私の人生は、あなたの国から来た人に会ったために変わりまし
た」と言うと、彼は、その人のことをよく知っていました。「彼とはよく会いま
すよ」
私、言葉を失いました。
猪突猛進型の私は、5年前、その講演に感銘したあまり、スリランカへ飛びまし
た。私にとって、はじめての第三世界でした。
その人は、「清潔な水とトイレと教育」をという運動をしている人でした(今も)
。
アリ・アヤトネラさん、と言います。

スリランカへ飛んだのは、講演の最後に私がした質問に答えて彼が投げかけてく
れた言葉が、私には頭でしか理解できなかったからでした。彼の活動を見たかっ
た。彼の言っていることが何を意味しているのか、見てみたかったのです。

私の質問はこんなでした。「私の国は豊かです。でもどこかおかしい。変えたい
けれど、私には力がありません。私は何者でもない。それでも、私の国を変える
ために、私は何ができるでしょう?」こんな誰にも答えられない質問を、よくも
したもんだと思います。でも、少なくとも、彼は、祖国スリランカのために何か
をして、変化を起こしている人だった。

ここから先は、ずっとずっと前のダム日記で触れたことがあります。
覚えていらっしゃる人がいるでしょうか?彼は3つのEで答えてくれました。
Education:あなたの回りにいる人を教育すること。
Example:あなた自身がお手本となること。
Exercise:信じることをあなたの回りの人と実践すること。

「あの時、私は、アリさんが言っていることが本当はよく分かりませんでした。
でも、ある時、気づいてみると、私がやっていることは、アリさんが教えてくれ
たことだったんです」
私はダム日記の話をしました。自分がダムや木頭村について学んだことを他の人
にも知ってもらおうと、それを始めたこと(Education)。できることはみんな
やっていること(Example)。時々、葉書作戦やFAX攻撃をダムバスターズという
仲間で協力してやること(Exercise together)。

客人「それで、あなたはスリランカで、アリに会えましたか?」
まさの「いいえ、日本からはどうしても連絡が取れず、行ってから連絡を取ろう
と思ったらできませんでした。カルチャーショックで一人では動きが取れなかっ
た。ドイツ人グループの車をヒッチハイクしてスリランカの田舎を回りました」
彼は、アリさんに、手紙を手渡してくれると言いました。
夕べは、夜帰ってきて、朝の3時までかかって、アリさんに手紙を書きました。
今朝は眠かった。ほとんど夢の中で起きたようなできごとだった。
手紙と、最近新聞で紹介されたダム日記の記事(1/11朝日新聞の徳島版の木頭村
特集の第5回目で紹介していただきました。よそ者のくせに木頭村特集の中で紹
介されたのがなんだか申し訳ない)のコピーを封筒にいれた。
記事のことはこう書いた。「The article is a proof that I exercised what y
ou taught me.(記事はあなたの教えてくれたことを実践した証拠品です)」
木頭村のことは、5年目の縁でアリさんと私をつないでくれる新しい友人が、口
伝えてくれるはずだ。ほとんど涙がでそうだ。

さて、アリさんの言葉に加えて、私自身がダム日記を書くことを通して学んだ3
つのSを刻んでおこうと思います。

Support:支援すること
Serve:与えること
Self:自分自身(エゴ)と向き合うこと

どんなに人を支援し与えても、それが自分自身のためにやっていることを忘れて
は、押しつけになる。

まさのあつこ

【P.S. 四国、中国、近畿、北陸の皆様へ】
毎日新聞の「My Way」というコラムで、今日(1/21)から4日間くらいの連載で、
ここ2年の私の動静を紹介してくださいます。「細川内ダム計画との闘い」など
となっておりますが、闘っているのは木頭村であって、私ではないんですってば
(^_^;)。


(転載者註:ダム日記250号は欠番です)