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ダム日記280(伝えること)←  1997年 4月 12日  →ダム日記282(河川法改正13)

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4月12日(土)
4月8日の午後から行なわれた「河川法改正をめぐって」の報告。
水源連主催のシンポジウムは、いつも「現地からの報告」を重視する。
今回は、肝心の「河川法」に関する論議の時間が足りなくなった。長野県の小仏
ダムに反対する人が、「ダム建設禁止法をつくらなきゃ駄目だ〜!」と怒鳴りま
くる場面もあった (/*_*)/。以下はシンポで水源連が代表して聞いた問。【 】
が、シンポでの建設省の口頭のお答えで私のオツムに残っているもの。
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国の河川法改正案の基本的問題点
水源開発問題全国連絡会

1、なぜ「自然環境の保全」でなく、「河川環境の整備」なのか。
改正案では第一条「目的」に「河川環境の整備と保全」が追加された。河川行政
に対して住民が求めているのは、良好な自然環境や生態系を保全するため、河川
の開発工事を最小限にとどめることであるが、改正案「河川環境の整備」はこの
住民の願いとは別なものを意図している。それは、河川環境の整備を理由に新た
な河川工事を進めやすくすることにある。すなわち、いわゆる多自然型工法(実
際には近自然型工法)の衣をもとった河川工事を推進していこうということであ
り、そこには、自然環境の保全のために河川工事を最小限にとどめるという視点
はない。環境の整備を全面に出せば、河川工事の予算も取りやすくなり、住民の
反対も少なくなるという考えである。

2、河川整備基本方針の策定になぜ、住民の意見を聴かないのか。
改正案では工事実施基本計画を河川整備基本計画方針と河川整備計画に分け、河
川整備基本方針については、従来の河川工事実施基本計画と同様、河川審議会の
意見を聴くだけで定めることになっている。しかし、河川整備基本方針はダム建
設の上位計画というべきもので、基本高水(きほんたかみず)流量や計画高水
(けいかくたかみず)流量等の数字が定められる。基本高水流量はダムがない場
合の○○年に1回の最大洪水流量、計画高水流量はダムの効果を考慮した場合の
○○年に1回の最大流量で定められるから、これらの数字の妥当性、根拠につい
て徹底した議論がなされなければならない。しかし、改正案ではそれらについて
住民は意見を言うことができない。

3、ただ意見を聴くだけの公聴会で住民の意見が河川整備計画に反映されるのか。

改正案では上記の河川整備計画については河川管理者が必要があると認めるとき
は、公聴会の開催等、住民の意見を反映させるための措置を講じなければならな
いとしている。しかし、ダム等審議委員会でも明らかであったように、公聴会が
開催されても、ほとんどの場合は住民の意見をただ聴きおくだけのbフ条ナあり、
それが審議委員会の答申に反映される保証は何もなかった。公聴会は多くの場合、
ダム事業を円滑に進めるための道具でしかなかったが、同じ道具立てを河川工事
全般につくろうというのが今回の改正案である。少なくとも、住民が計画の妥当
性について河川管理者と徹底した議論ができる場が保証されなければならない。

4、なぜ必要最小限の水利用を促す規定を設けないのか。
より良い河川環境を維持するためにはできるだけ多くの河川流量を確保するべき
であり、そのためには河川水使用者に必要最小限の水利用を促して、河川からの
取水量を極力小さくすることが必要である。同時にそのことは、小降雨による渇
水への対応を容易にする。しかし、改正案では、河川水使用者に対して必要最小
限の水利用を促す規定が何も入っていない。

5、河川情報の公開の規定をなぜ設けないのか。
河川行政の透明性を高める第一の条件は様々な河川情報(流量、取水量、ダム貯
水量、ダム放流量、・・・)をすみやかに全面公開することであり、そのことに
よって河川のあり方を住民とともに考える素地がつくられていく。しかし、改正
案では河川情報の全面開示についての規定がない。

【1に対する建設省の答】
「今ある環境を『保全』し、環境の悪化しているものを『整備』するという考え
だ」
「よく言うよ〜(~_~;)」という野次があがった。私もそう思った(^。^;)。
「整備」の名の元で、コンクリートをひっぺがして多自然型工法で国家予算を消
化することをやっぱり意味するんじゃないのかな。

【2に対する建設省の答】
「住民の意見によっては上位計画がくつがえることもありえる」だと。
私「条文のどこに書いている?法治国家である以上、法文に書いていないことは
何の保証もない!」と発言したかったが、あててもらえなかった。
私も怒鳴れば良かったf(^^;)。

まさのあつこ

P.S. 11日。木頭村の藤田村長と徳島県知事が対談。知事は村長が参加を拒否し
てきたダム審議委員会に関し、人選で譲歩を申し出た。村長は拒否。当然だ。こ
れまで全国各地で行なわれてきたダム審議委員会を見ていれば、審議委員会が
「お墨付き機関」以外の何物でもないことは「日本全国津々浦々」明らかだから
だ。当の知事本人が、同じ徳島県「吉野川第十堰」の審議委員会が開催されてい
る途中だというのに、「可動堰がベスト」という発言をわざわざ他の機会に記者
会見でしているくらいのいい加減な会だ。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜