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7月23日(水)

7月5日にやった勉強会本体の要旨は、今年3月から連載中の、毎日新聞のWEBサ
イト「環境のページ」http://www.mainichi.co.jp/hensyuu/kankyo/index.html
の中の「まさのあつこ〜鎌倉から〜」でレポートしたので、横着して転載します。
実際には、設置された12ダム審議委員会のうち10ケースを、チマチマ、スパ
スパと特徴をとらえて解説したのですが、要旨を全部まとめると9ページ近くの
大論文になってしまって退屈で読めたもんじゃないし、書けたもんじゃない(だ
から2時間一気集中勝負の勉強会の形にした)ので、要旨ではごく一部しか触れ
ていませんが、ご勘弁をm(_ _)m。感情を込める暇がなく人事のように冷静に報
告してるので、ぷっと吹き出さないように(^_^;)!
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          まさのあつこ 〜鎌倉から〜
                             7月 21日
   セミナー「細川内ダム白紙撤回への一歩」開催

 「木頭村の未来を考える会」が7月5日、東京・青山の環境パートナーシップ
オフィス会議室で、セミナー「細川内ダム白紙撤回への一歩」を開催した。「細
川内ダム審議委員会」の委員就任要請を受けている徳島県那賀郡木頭村を取り巻
く状況を理解してもらうとともに、日本全体でどのような「ダム行政」が行なわ
れているかを俯瞰(ふ・かん)してもらうことのが狙い。
参加者は31名で、報道関係者、国際自然保護団体職員、アメリカの非営利団体職
員など、普段から環境問題や市民活動に関心の高い人が多かった。「考える会」
が、細川内ダムに関して計画当初からの経緯を説明。建設省河川局が1995年7月
の通達によって設置を指示した「ダム審議委員会」について、その目的である
「透明性」と「客観性」を検証し、報告した。木頭村から「ダムに反対する一村
民として参加した」という田村好・村議は、30年近くにわたるダム反対闘争の経
過を説明。6月10日の亀井建設相の「細川内ダム工事事務所廃止」発言は、その
まま素直に受け取るが、審議委員会への参加は慎重姿勢を崩さないという村の方
針に理解を求めた。衆議院環境常任委員会の委員長を務める佐藤謙一郎・議員
(民主)も参加し、1994年9月に木頭村を訪れた際のエピソードを語った。国会
の立法能力や公共事業の見直しに関し、一人一人の国会議員を越えた国会の運営
上の問題や政党政治の問題を、諌早問題や環境アセスメント法などの例を用いて
指摘した。

【「考える会」の報告内容】
▽審議委の「透明性」
 ダム審議委員会の目的である「透明性」に関しては、設置された12のダム審議
委員会のうち、一般公開されたのはごく一部で、八つは記者クラブ所属の報道機
関にのみ公開をしていること、七つのダム審議委員会は議事録を全く作成してい
ないか、作成したとしても非公開としていた現状を説明した。

▽審議委の「客観性」
 「客観性」とは、誰の目から見ても客観的に事業の正当性などが明らかである
かどうか。二風谷ダム(北海道)と川辺川ダム(熊本県)を例として、訴訟中の
事業がどのように審議されたかという観点から検証した。 二風谷ダムは、土地
の強制収用や少数民族アイヌの人権侵害などを巡って93年から訴訟が起きていた。
一方で、審議委員会は、司法の「合法」か「違法」かという最も客観的かつ基本
的な判断を待たずに、「中間答申」という形で、試験湛水を認めた。「客観性」
を踏みにじったも同然だ。しかも、今年3月、札幌地裁は「違法」の判断を示し
ている。

 川辺川ダム関連の国営土地改良事業を巡る「川辺川利水裁判」も訴訟中だ。審
議委員会では、すでにダム事業自体の「推進」の答申を出し、建設省は今年5月
にダム本体の仮排水トンネル工事を始めた。ところが、この裁判は、川辺川ダム
から水を引く受益者となるはずの農家が原告で、行政が農家から事業への同意を
得る過程で、事業内容や負担金の説明が充分でなかった▽水はもう要らない−−
など、手続き上の問題点に関し、異義を申し立てており、この裁判の結果によっ
ては、ダム建設の根拠が一つなくなる可能性があり、客観的に見れば、審議委員
会としては、無視できない裁判のはずだった。両計画とも、審議委員会では、そ
うした客観的判断ができなかったといえる。

▽審議委員会
 審議委員会の委員は、通達によって枠がはめられている。委員を選出するのは、
事業を国に対して陳情している道県知事で、構成は自治体の首長や議会議長、そ
れに、学識経験者として、大学関係者、商工会議所、経済連合会関係者などが圧
倒的に多く、大学関係者には、生物、環境、人権擁護などの分野を専門とする委
員は全審議委員会を通して一人もおらず、環境保護団体、オンブズマンなどの市
民団体関係者も一切含まれていない。

 さらに、代トの検討が不十分であること、データや計画の妥当性自体は審議
されていないこと、「推進」「変更」「一時中断」の結論や中間報告は出ても、
いまだに一つも「中止」の結論は未だ出ていないことなどを確認した。

▽公共事業見直し
 立法府の法整備が遅れ、国民のコントロールが届かない行政府内で、決められ
てしまっている。第三者的機関である司法府がありながら、公共の福祉ばかりが
重んぜられ、個人の裁判を受ける権利が侵害されるケースは、立法府、法律学者、
弁護士、市民、メディアなどがスクラムを組んで改善しなければならないことな
ど、改善点を指摘した。
        ◇    ◇    ◇
 さまざまな問題点が指摘された後、参加者同志の自由なディスカッションをす
る時間が十分に取れなかったことは残念だった。しかし、限られた時間の中で、
各地のダム審議委員会の事例を紹介し、日本のダム行政を改善していくためには、
立法と行政と司法の関係を十分に把握することが重要であるという認識をしても
らったのではないかと思う。今後はこうした認識を元に、将来の方策を参加者と
共に考えることができる勉強会へと育てていきたい。
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ちなみに、佐藤衆議院議員と木頭村の田村好さんの発言も、同WEBサイトに載っ
ています。

まさのあつこ
P.S.ウチの三連休は、毎日「寝る・食う・海に行く」だけの三拍子でした。近所
の工事が煩いので、私はこれから仕事をかかえて図書館に行きます。