TOP 1-100 101 - 200 201 - 300 301 - 400 401 - 500
ダム日記360(取材活動メモ)←  1997年 12月 20日  →ダム日記362(ゼロ成長)

∞∞ダム日記361(内へ向う)∞∞

12月20日(土)
今日、約1年分の名刺を整理してみた。30分野にわたる所に出入りしていた。
それぞれの分野で10人づつと親しくなったとして300人。そろそろ内向する時が
来た。

【ダムバスター仲間への1年分のお詫び】
福井の足羽川、熊本の川辺川、岡山の苫田ダム建設が着々と進む吉井川、徳島の
吉野川、岐阜で徳山ダム建設が進む揖斐川を守ろうとしている人々、そして何よ
り、私自身が地元でありながら今年も実質的に何もできないまま(視察に1度、
裁判に1度、シンポジウムに1度、身体を運んだだけ)だった神奈川の相模川
(http://www3.justnet.ne.jp/~kanaoken/oozeki/OOZEKI.htm )で活動している
人々、その他、各地の無数のダム建設計画やその他の開発事業で民主的なプロセ
スを形成しようと情報提供してくださったたくさんの皆様。お詫びします。いた
だく情報も、なんらかの協力を求めるメールも数も種類もその複雑さ頻度も今年
は格別で、どれ一つ満足にその熱意や誠意に適うだけのお応えをすることができ
ず、ダム日記でただの一行も触れることができなかった問題が大半で、後半は特
に心苦しいばかりの1年でした。お返事すら差し上げることのできなかったメー
ルすらあります。ごめんなさい。

【1997年のダム関連運動傾向メモ】
今年は日本にとって変換の年でしたが、「ダム」という括りでも、一つ二つの傾
向を見た年でした。
●以前は「ダム」というと「環境に悪いの?」というような無関心層の質問と
「環境問題ですね」と反応をする人、つまり「環境」を軸にダム問題を考える人
と、全然考えていない人が大半でした。今年はそれに加えて「経済」という観点
がより多くの人の間で定着しました。
●「揚水発電ダム」(知る人ぞ知る、24時間稼働する「原子力発電所」が出すエ
ネルギーを消費するために作られるダムです)に関する警告音が、私の受け取る
メールの中では急増しました。各地に支社を持つマスコミの方に全国的な傾向を
感知して「手遅れになる前に」報道していただきたいと思います。この傾向は来
年さらに強くなりますから。間違いなく。
●ダム「反対」運動はある意味で終わりました。ダムは、これまで開発型の法律
体系、地方自治の歪みなどにより作られるべくして作られ、多勢に無勢の反対運
動が大半でした。しかし、各地の運動間と個人的なつながりで強力なネットワー
クができ、縦横無尽の情報受発信をし、全国にまたがる「ダム問題発信(教育)
運動」になりました。同時に、「目の前」の事業担当者とぶつかるのではなく、
「日本」が持つ法律や制度の歪みを根本から絶つ努力が始まった年です。人々は
「事実」を知れば必ず目を覚ます("昨日"の私がそうであったように)。「運動」
をしながら、世の中で眠っている人を起こす努力も行なえば、その運動は100万
倍の力を持ちます。その際、個々の問題が、開発事業全体や「日本」全体が持っ
ている問題であり、その全体を変えていくにはどうすらばいいかということを同
時に考え、発信する時、その「変化」は加速されます。しかし、個別問題にこだ
わり続けること、それが根っこであり「力」の源です。

【来年の抱負】
今年の自分を振り返ってみました。機会が与えられるままに外へ外へとベクトル
を伸ばして私自身の「根っこ」が抜けてしまいました。自分が吸い上げた栄養素
で育ったというよりは、外から与えられる光でかろうじて弱々しく生きた、自戒
を込めて言うならそんなふうだった。来年は(今から始めますが)抜けてしまっ
た根っこを埋め戻して、地中へ向かって一心に根を伸ばそうと思います。
まさのあつこ