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∞∞ダム日記414(答申の仮面)∞∞

6月8日(月)
【次回で答申】ニュース23をご覧になったかたもいらっしゃるかもしれません。
徳島県の吉野川第十堰(だいじゅうぜき)---第十(だいじゅう)は地名です!-
--を審議していた(と言っても13回のうち、9回までは建設省の一方的説明で終
わっている)審議委員会が、徳島市長・市議会議長が二人が欠席のまま、委員一
人をのぞいて、全員が可動堰建設は妥当だという意見とその根拠を書いたものを
提出しました。次回で最終的答申を出します。

建設省は、これまで「答申」に従って、日本全国のダム事業をゴリ押ししてきた。


【審議委員会は建設省のスケープゴートだ】
ダムで活動している人なら誰でも分析済みだが、「審議委員会」は建設省のスケー
プゴートだ。自分達で「推進」と決めるのではなく、「審議委員会に答申をいた
だいた」と言って事業を進めるためのものだ。「狡猾」としかいいようがない。

95年から設置された「ダム・堰建設事業審議委員会」は、以下のうちの三つのど
れかだった。
(1)元々、建設省が計画を変更していたがっていたダム・堰事業
(2)反対運動が激しくて、そのままゴリ押しすると建設省が「また」悪者にな
ることが分かっている事業。
(3)反対運動がないためにまったく問題なくゴーサインができる事業。

どのような答申を出させるかは思いのままだった。なぜなら、吉野川を例にあげ
ると
(1)事務局(情報を出す人々)は推進の立場をとる建設省だ(「我々としては
推進する」とはっきりと6月2日に河川局専門官がポロっともらしていた。)
(2)審議委員を選んだのは「推進する」と何年も前から豪語している徳島県知
事だ。
(3)選ばれた審議委員達の半数の「行政委員」(首長やら議会の議長)は、
「政治的」に推進という結論を先に持っているので、最初から「推進」以外の立
場はない。
(4)学識経験者はダムについても環境についても門外漢で、建設省に説明され
れば否定する根拠も背景も持ちえない。

これで、推進の結論がでないのは逆に不思議だ。
最たる例は、岡山県の「苫田ダム」の審議委員会だった。1回で、非公開で審議
を行なうことを決め、2回目で次回に推進の答申を出すことに決め、3回目で答申
の結論を出した。建設省はその答申を盾にして、ガンガン山を壊し、コンクリー
トで固めている真最中だ。

「審議委員会のあり方がおかしい」と、日本全国多くの団体が、個人が、建設省
にしつこいほどに言った。その声はかき消され続けた。聞こえないふりをする建
設省に声を届ける仕組みはない。

しかし、吉野川第十堰に関して、私は希望を失っていない。

「危ないから新しい堰を作ってやろう」と建設省やら徳島県に言われている地区
の住民らが反対しているからだ。受益者が反対する事業を進めることは絶対に許
されない。1000億を越える事業を決定するのが、建設省の方を向いた審議委員会
であっていいはずはない。

【建設省も通達を全廃せよ】
第一、ダム審議委員会は、建設省河川局の「通達」で始まったものだ。審議委員
に税金の使い道を左右する権利も法的根拠もなにもない。大蔵省では、「通達」
を全廃することを決定したとか。建設省も「通達」を全廃すべきだ。私達は、国
民の代表として建設官僚を選んだわけではない。ましてや徳島県知事が選んだ審
議委員に国策を決めてもらう筋合いはない。

まさのあつこ