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∞∞ダム日記419(12日の結果)∞∞

6月16日(火)
先日の毎日新聞の記事を読んだ方から、問い合わせや励ましをたくさん頂きまし
た。それから週末の間に、ダムを巡る悪いニュースがたくさん飛び込んできまし
た。一気に答えたし、お伝えしたし、時間はなし、あんまりダラダラ書いて長い
日記にしたくなし、で3日間、頭を抱えてダム日記をさぼってしまいました。
結局、マイペースで進むことにしました。いつもと同じです。前回の続き、こと
に12日の議員会館でのやりとりが報告できていなかったので、メモに近い形です
がご報告します。
初めての方は分かりにくいかもしれませんが、少しだけ辛抱してください。あと
でお話ししますが、今、この局面を乗り越えたら「これまでのお話」ということ
で一体何のことを話しているのか整理させていただきます。どうかそれまで辛抱
して拙作ダム日記を読んでみてください。

【江戸時代の堰を壊して、可動堰にする吉野川第十堰計画の話】
6月12日、徳島の吉野川第十堰(だいじゅうぜき)周辺の住民が、建設省を訪れ
て疑問点をぶつけました。これで2回目。場所は国会議事堂前の衆議院議員会館。
ヒアリングした国会議員は、竹村泰子議員(司会)、岡崎トミ子議員、佐藤謙一
郎議員、小林守議員、春名直章議員。ぶつけた疑問点は、建設省が通達で設置し
た「ダム審議委員会」が積み残している問題。
そのダム審議委員会は「計画容認」という答申を出そうとしています。先に述べ
た国会議員の方々は、「審議委員会はもっと慎重に審議すべきだ」と異口同音に
語っています。

では、吉野川シンポジウム実行委員会(姫野雅義代表)が指摘した問題点と建設
省の回答をメモの形で報告します。
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姫野「ダム審議委員会が結審されようとする重要な時。一方で住民から出されて
いる疑問点が解消されていない。提起させてもらう。」

●利水の撤回に関して●
新築される可動堰は治水・利水の多目的ダム。6月2日の建設省の説明では、「利
水は副次的」と言われた。しかし「利水」は当初からの目的で、「多目的ダム」
の根幹にかかわる。ところが、昨年なんの説明もなく利水という目的が撤回され
た。ずさんな計画だ。
○建設省回答:社会情勢の変化に応じて見直すべきだと考えた。
私の感想:最もな回答に聞こえるが姫野さんが指摘したのは、「目的が変わって
いるというのに計画は変わらないこと」が問題だということだ、と思う。

●治水に関して●
「老朽化」「深掘れ」「せき上げ」の三つの建設理由があるが、どれも直結する
理由ではない。前者2つの現象は、過剰な砂利採取による川底の低下にあること
が言及されてこなかった。昭和50年以降安定して「老朽化」「深掘れ」の要因は
なく、可動堰建設の根拠にならない。
○建設省の回答:パンフレット(第十堰改築事業に関する質問へのお答え)に説
明がある。徳島工事事務所の閲覧コーナーに行けば資料ある。治水せき上げ理論
を審議委員会でやった。市民と具体的に討論もした。互いに主張をしあっている
と地方建設局から聞いている○
私の感想:徳島で資料を熟読した上で、審議委員会もすべて傍聴した上で、「そ
れでも全然疑問点が解消されない」と、わざわざ東京まで高い交通費と時間を使
い、聞きに来ているのに、「徳島に資料がある」ということから説明を初めるな
んて人間として最低だ。「砂利採取」に関する質問は無視した。何かを言うとし
たら、指摘が正しいことを認めざるをえないからだろう、と思った。

●根拠の数字が変わる●
残された論点は「せき上げ」(堰があるための水位の上昇)だ。流下能力が3000
トン不足しているということが根拠だった。そこで、「3000トン不足」の根拠を
吉野川シンポが求めた段階で、建設省は初めて「流下不足は1700トン」ヤ度はしかし、全
く自信に満ちていなかっ
た。彼らは、いいB
○建設省回答:私達は図面だけで判断しているわけではない○
(補足:建設省は、斜め堰である第十堰を「直角」にして実態とは違う形状で計
算して、実際より過大な「せき上げ」をはじきだしていた点を吉野川シンポに指
摘され、なぜ3000トン不足と言えるのかと尋ねられ、その過大な計算を建設省は
認めざるを得なくなった経緯がある)
私の感想:姫野さんが図面を示して、疑問点をごく分かりやすく尋ねているにも
かかわらず、建設省の説明は全く意味の通らないものだった。図面だけで判断し
ているのでないなら何で判断をしているのか、はっきり言えばいい。ところが付
け加えていったのは、「(話をするための知識が)同じレベルになっていない」
という市民を見下す発言だった。同じレベルかどうか、答えてみれば分かること
だ。「お前たちに何が分かる」という態度はしかし、全く自信に満ちていなかっ
た。彼らは、いい加減な前提を立てて数字のつじつま合わせをしていたことが見
破られてしまったからこそ、今だに何も十分な説明ができないのだ、とオブザー
ブしていて思った。

もっとすごい事実が明らかになったのは、この後だ。12日の報告、次回に続きま
す。

まさのあつこ