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ダム日記422(金のかかる情報公開)←  1998年 6月 22日  →ダム日記424(県庁と逆風)

∞∞ダム日記423(バレバレ)∞∞

6月22日(月)
1週間以上を回りましたが、12日(永田町の議員会館での住民と建設省の吉野川
第十堰を巡る話し合い)の議事メモの続きです。徳島の吉野川に新しく作る堰の、
治水上の欠陥である「せき上げ」の計算を建設省が隠しており、「出してくれ」
という要望のやり取りです。(略式メモにてあしからず。文責まさの)

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国会議員:審議委員会は通達を出して始めたんだから通達でもなんでも出して、
(新しい堰のせき上げ計算を)出させたらいいじゃないですか。
建設省:通達行政をやれっていうんですか?
会場一堂:爆笑と嘲笑
遠藤(水源開発問題全国連絡会):それはひどい。ダム審議委員会は建設省の通
達で始めたんだ。知事に審議委員を選べという通達なんですよ。その審議委員会
がやったことは通達をだした建設省にも責任がある。それを現場に任せきりでは
ひどい。
徳島県議:審議委員会に傍聴にも出ていくが、疑問が解消されないからこうして
上京している。審議委員会の中では、質問しても知事は「そうですか」で納得し
てしまう。そんなことで納得していることが納得できない。
国会議員:言われたものは出すよう努力してくれるか?
建設省:可能なものは出す。
遠藤:確約してくれ。これから作る堰なんだから。
建設省:計算しても意味があるかどうか分からない。
佐藤(水源開発問題全国連絡会)まだ計算していないんだったらやってみてくれ
ということだ。簡単なことだ。それで影響があるかどうかだ。
建設省:差はないと思う。普通(可動堰の支柱によるせき上げの)計算はしない。

河川技術者:計算しますよ(苦々しく鋭く)。
建設省:(ギョッとして声の方を見る)
河川技術者:するでしょ?しますよ。(認めなさい。バレてますよ、という風に
首を縦に振る)
建設省:します。(首をうなだれる)
(まさの補足:これは興味深い一瞬だった。建設省河川局開発課専門官は、明ら
かに「河川素人」に話をしているつもりだった。ところが、市民側に河川技術者
がいた。「普通、計算はしない」で逃れるはずが、ウソバレバレの瞬間だった。)

国会議員:国がやっているから心配ない。任せておけということが見え見え。
山下(第十堰の右岸「佐野塚地区」住民で「撤去不要」論の地区住民全戸代表):
住民として不安だ。
建設省:ここにデータはないから、現場に答えるよう努力をするよう伝える。
議員の会事務局:いつまでに出ますか?
建設省:・・・
議員の会事務局:データがあるかないかくらいはすぐ分かるでしょ。電話一本か
ければ。
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議事メモ、とりあえずここで止めます。19日までにという期限がついた。「確認
して、出るものは出る」という流れだった。

19日、建設省河川局開発課に電話をかけた。
まさの「例の新しい堰の計算は出されましたか?」
課長補佐「他にも要求されたデータがあり、あるかないかを知らせました」
まさの「は?新しい堰のせき上げの計算は?」
課長補佐「他のものと一緒であるかないかを知らせました」
まさの「あったら出るけですね」
課長補佐「政府委員を通して議員さんから要望していただくことになります」
まさの「政府委員?」
課長補佐「議員の窓口になっている担当です」
まさの「あそこですでに要望されていたではないですか」
課長補佐「正式な窓口を通していただきます」

修業が足りない私は、唖然茫然として言葉を失った。

【審議委は3年かけて何をやっていたのか?】
新しい堰による治水上のリスクについて、ダム審議委員会で何も質問がでなかっ
たこと。データが要求されなかったこと。そのままで「答申」を出そうとしてい
る。リスクですよ。古い堰を取りはらう根拠になっている同じリスクです。

実は、新しい可動堰のできる左岸にあたる町、藍住町(あいずみちょう)では、
先週行なわれた町議会で、町長に対し三人の議員が、「審議委員会で『推進』の
意見を出したことは町民と町議会に対する背信行為ではないか」という意味の質
問に立った。藍住町では、町民アンケートで過半数が第十堰改築に「反対」の意
志表示を出している。詳しくはまた。

まさのあつこ