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9月6日(日)
9月4日に、温暖化法案が衆院を通過した。前国会から継続審議になっていたもの。
一つの法案が土壇場でどう可決するのかを目撃する。佐藤謙一郎代議士は法案修
正のキープレイヤーの一人だった。参院での審議が終わったら、従来型の法律成
立の裏側について、話せることがでてくるだろう。そして私はその在り方を秘書
として変えていくつもりだ。

先日、アメリカ人の友人と話をしていて、彼女が議員のことを「Our Law Makers
(私達の法律を作る人)」と呼ぶことに気づいた。私は自分のボスが「修正する
人」ではなく「法律を作る人」になるために補佐するつもり。今のやり方では国
会議員に志があっても、99%妥協させられる状況がすでにがんじがらめにできて
いる。それを崩そうとしても徒労に終わる。1%の妥協を勝ち取るために、市民
の信頼をも失いながら、孤独な闘いをしていると言ってもいい。
議員がまともな立法活動をしようと思えば、複数の積極的な政策スタッフが必要
であるという考えがこの国中に浸透することを、今後のダム日記の目標の一つに
しようと思う。そうすることが、ダム問題に関する私の究極目標である「ダム建
設を促進するための一連の法律群を廃止すること」の達成にいつかはつながると
信じている。

【環境と公共事業をテーマに】
代議士を「私達の法律を作る人」にするための3つの道筋を描いている。
●一つは、今後新たに必要となる法律については、法案の骨子をゼロから作るこ
と。そのための正規の政策スタッフの質も数も現状では十分ではない。しかし幸
い、議員会館にいると次から次へと、市民として活躍しているブレインが問題を
提起しに飛び込んでくる。彼らに「代議士の機能」を利用してもらうことにより、
市民本意の法案作りができる。私は彼ら市民と代議士の間のコミュニケーション
を取り持つカタリスト(触媒)となる。市民側にも大きく一歩踏み込んでもらわ
なければならない。政治家やあるときは政党との共同作業に、適切な判断力を利
かせた上で、飛び込むことを躊躇しない決心が必要だ。
●二つめは、既存の法律で時代や環境、人々の意識の変化に対応できていないも
のがある。その「困った法律の存在」に気づくための正規スタッフもまた数も質
も十分ではない。幸い、環境を守るためには「この法律は邪魔!」「この法律が
守られていない!」と具体的かつピンポイント的に指摘できる実力と気力のある
人々がいる。その改善のために、こまめに代議士に動いてもらい始めている。地
味にこうした作業を続けることで、代議士自身の中に、いくつもの進むべき方向
が見えてくるはずだ。
●三つめ。「地方議会」の力を市民に信じてもらうこと。国がモタモタしている
案件に関しては、地方議会が、目の前に突如として起きた事態に対処することが
最も効率的だ。「地方自治法」の第一条の二にこうある。「地方公共の秩序を維
持し、住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保持すること。」ダイオキシン、
有毒化学物質、人災の混じった自然災害、各地域で突出して起きた問題に対応し、
国が一斉にひとつの基準で動くためには、情報の共有と意志決定に時間がかかり
過ぎる。市民からの切実な声も届きにくい。地方議会が正常に市民の声を反映す
ることができる時、つまり「住民」が地域で持つ問題を地域レベルで共有し、問
題解決に結び付けていく意志を持ち始めた時に、地方行政も、国会、中央行政も、
変わらざるを得ない。地方分権と住民自治を可能にする仕事の仕方を余儀なくさ
れるだろう。住民が、自分の住んでいる町を自分で守ることに目覚めなければ、
永田町も変わらない。

昨日は「基本法法制」に関する勉強に行った。今日はこれから「国家予算の読み
方」を勉強しにいく。その後、近藤正尚さんのお通夜に行くつもりだ。親愛なる
近藤ゆり子さんの夫だ。突然亡くなった。今晩中に帰ってきて、明日からまた秘
書生活だ。

まさのあつこ