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∞∞ダム日記494(壁)∞∞

2月21日に書き始めて・・・今日は28日(日)
一貫性のないユラユラした日記になっているかもしれない。
〜〜〜〜〜〜〜
社会が変わる時って、象が針の穴を抜ける時みたいだ。「えっ」という一瞬があ
るが、象はもう穴の向こう側にあるので、誰も不思議とも思わない。

「藤前干潟の保全」や「所沢のダイオキシン騒動」を見ていてそう思う。藤前は
保全の方向が完璧に固まってきた。所沢市には厳しい条例ができた。

【藤前干潟の保全】
藤前干潟について、私が知るサイドからの藤前保全に至るまでの流れを少しだけ
記録しておく。貴重な試みだったと思うから・・・。
藤前干潟埋立には、わがボスの党の地元市議達がもろ手を挙げて賛成だった。
9月。「民主党は何している!」「民主党が鍵を握っている」
期待と非難の入り交じったコメントが、秘書になりたての私のメールボックスに
も届いた。環境部会では、数度のヒアリングの後、当然保全の立場を打ち出した。
その過程で「環境庁長官が意見を言う前に外堀が埋められないような環境を作る
こと」が目標に据えられた。衆議院環境委員会での視察をボスが提案して実行。
党内でも厚生部会と運輸部会に呼びかけて党としての視察を実行。名古屋市当局
と地元民主党の話を誠実に聞き、「名古屋だけの問題ではない。代替案作りに国
レベルでできることをやる」と約束して永田町へ帰ってきた。
党視察をきっかけに「藤前プロジェクトチーム」ができた。ボスが座長。「代替
案作り」に運輸省や厚生省の協力を得るためヒアリングを行なった。ヒアリング
はマスコミにオープンにした。報道が環境庁と名古屋市とNGOの動きのフォロー
でマンネリになっていた頃だ。
当事者感覚のない運輸省らのやり取りを見た記者達の取材の矛先はこれをきっか
けに「劇的に」彼らに向いた。それは最初に狙っていた「外堀が埋められない」
「環境庁長官だけがいざ意見を言う時になって孤立しない」という環境だった。
環境庁が藤前保全に強い発言を行なったのは、それから間もなくだった。手応え
を感じた。
アイデアだけはNGOからそこいらへんに出ていた。プロジェクトチームはそれを
丹念に点検していたっただけだ。数人の国会議員が真剣に下から誠実に議論を積
み上げていった。4ケ月もかかった。

これを諌早でやっていたらどうだっただろう?管さんが公共事業コントロール法
案を掲げて諌早へ飛んだ。
藤前に関する党内の障害は地元市議と国会議員だった。議論を重ね、対話しなが
ら互いの立場を尊重しながら進めていった。諌早でそれをやっていたらどうだっ
ただろう?障害は地元地方議員と農水族の国会議員だっただろう。議論を重ね、
対話をしながら互いの立場を尊重しながら、党として農水省や諌早市に立ち向かっ
ていっていれば、運動は成功しただろうか?そんなことを考えている。

農水省官僚に聞いた。諌早では新しい干拓地で「レタスの試験栽培」をしたそう
だ。「なかなかいいものができました」と官僚は非当事者的笑いを浮かべながら
言った。レタスは代替地でも人間が栽培できるが、彼らの殺した無数の底生動物
は戻らない。46億年をかけた遺伝子のつながりが絶たれた。農水省が欲しかった
のは、レタスか?

運動で一番大切なのは住民の粘りだ。でも、悲しいが、市民だけが動いても駄目
だ。マスコミだけが書き立てても駄目。政治家だけが騒いでも駄目。少なくとも
3つがほぼ偶然に連携して政治的圧力と世論の目を微妙にミックスさせる時、象
は針の穴を通る。土台は住民。マスコミが注目すまいが政治家がそっぽを向こう
が、いかなる風が吹いても、執拗に活動し続ける人々がいることが基本。

・・・今、所沢のダイオキシン報道をきっかけに、誰もが動かざるを得ない風が
吹いている。私はおそらく、その風すらも利用して、普通に行けば数の力で通る
はずのない法案を通すための策を練らなければならない立場にいるうちの一人だ。
「秘書ごときにそこまでやる必要はない」と思う私と、「やろうと思ってできる
ことではない」と思う私と、「そこまで突き抜けないと永田町に来た意味がない」
「そこまでやる秘書がいるのだろうか」「いたらなんだ、いないならなんだ」と
思う私がいる。
法律を通すこと。立法府における最も重要な機能のひとつにおいて、秘書として
の自分の役割がどこまでなのか。「私にはできない」と一言言えたらどんなに楽
か。誰かがやらなければ日本が変わらない。それが自分だなんて。自分がやらな
いなら日本は変わらないだけ、と思えば気は楽になるか?ならない。やらなけれ
ば悪くなる。誰かがやらなければ日本が変わらない。それが自分だ。わ。狂って
きた。

まさのあつこ