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∞∞ダム日記500(木頭の詩)∞∞

3月12日(金)
今日は朝日新聞のなんと政治面で「秘書日記」と紹介していただきましたが、50
0回記念なので、純粋に木頭村の応援日記です。といっても詩の転載。作者は田
村好さん。木頭村のユズ農家であり林業の担い手。また、木頭村のダム反対運動
の担い手であり、村議さんです。藤田・木頭村長が運動の先頭を切って逆風を切
り抜ける人だとすると、田村さんは後ろから順風を吹かす人。ここしばらく、年
一片ほど長編詩で木頭を綴っていらっしゃいます。今回の詩は木頭の現代史その
ものです。

*   *   *   *   *

長編詩 荒れる山脈 木頭村から
             田村好 作
1 世の人々はその昔
  阿波のチベットと木頭を呼ぶ
  那賀川挟んで両岸は
  山脈高く聳え立つ
  光りを浴びた広葉樹
  数百年の巨木は
  大地にしっかと根をおろし
  ああ急峻の大森林

2 人もはいらぬ山奥の
  曲がりくねった細い道
  昼なお暗し自然林
  微かに響く那賀川の
  最上流の水源地
  原生林の恩恵を
  気づぬ人も数多し
  これぞ資源の大宝庫

3 昭和の戦争たけなわに
  食料難から焼き畑
  山を開いて粟や稗
  野菜を作って食べた日々
  父母を共に苦労した
  山小屋暮らしの想い出は
  少年時代の労作業
  わが生命の桃源郷

4 兎や狸通る道
  時にはキジや山鳥も
  仕掛けた獲物の賢さに
  負けるもんかと根気よく
  動物たちとの知恵くらべ
  獲物のかかった嬉しさは
  少年時代の物語り

5 春の訪れ 青葉山
  数十メートルの巨木も
  見事な放の満開に
  蜜を求めて蝶や蜂
  昆虫類に小鳥たち
  花から花へ飛び交わす
  その旋律と調和して
  樹木の繁殖自然界

6 遥か遠くの他国から
  アカゲラ、ヒヨドリ、キヨビタキ、
         クマベラ、啄木鳥飛来する
  熊鷹、鷲にトンビなど
  春から秋へと姿見せ
  木の実や昆虫餌として
  原生林の奥深く
  鳥の鳴き声こだまする

7 原生林の木陰には
  リスや狸に兎鹿
  猿と熊と野ねずみと
  木の実求めて彷徨する
  夜はムササビ空翔かけて
  林の中を往来す
  森は動物安住地
  野生王国蘇れ

8 秋深まれば木の葉舞う
  重なる落ち葉も昆虫の
  餌や糧にと葉っぱ齧む
  生物の糞やミミズたち
  粉なれた土壌にバクテリア
  微生物の繁殖が
  肥沃の土地と変わりゆく
  栄養源の落葉樹
(・・・田村好氏の長編詩・転載つづく)

まさのあつこ